おむかえ【HM】 (ページ15)

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寝室で寝ている北斗くんは昨日と同じく、スヤスヤと規則正しい寝息をたてながら眠っている。

横向きになって、しっかり布団を被って寝ている姿はやっぱりちょっと子供みたいで可愛い、と思ってしまう。

北斗くんの顔は相当整っている。

少し広いおでこ、キリッとした目元。
細い鼻筋、小さい鼻の穴。程よく薄い唇。

｢綺麗、｣

思わず口に出してしまった。

今までこんなにまじまじと見たことは無かったけど見る度にいつも思っていた。

そういえば北斗くんには彼女は居ないのだろうか。
(居るなら、早急にここから出ていって欲しい)

樹と3人で遊んでいる時も特に恋愛の話はしない。

でもこんな素敵な人に彼女がいないなんて。

急に胸がザワっとする。

私は北斗くんの友達。

北斗くんを好きになってから告白するかしないかという問題について、あまり深く考えて来なかった。

《思いを伝えなくても一緒に居れる時間》がある、っていうのがあるから私はそこに甘えていたのかもしれない。

私ってずるいな、と思った。

そして、もし他に《思いを伝えないと一緒に居られない》北斗くんを好きな子がいるとしたら···？

その子がとても可愛い子だったら？

その子と北斗くんが付き合ったら？

今までの私は呑気すぎた。

北斗くんとのこの関係性にぷかぷかと酔っ払っていたのかもしれない。