響音 (ページ10)

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青 side

「ふぁ、、」

時計をみると短針は11を指していた

俺そんなに寝てたんだ

気づかないうちに外は真っ暗

すっかり頭痛も治まり吐き気も今はない

スマホを見るとマネージャーからのスケジュールと共に北斗から1件の着信とメッセージが来ていた

北斗からのメッセージが気になり開くと、そこには
"明日の夜、会えないかな？俺が樹の家に行く。"と

この一言が記されていた

確か明日は朝からグループ仕事だったような気がする…？

北斗ってその後個人仕事なかったっけ、あれ違うっけ？
分からなくなり北斗に確かめるため文字を打ち始めた

"北斗、明日個人仕事ないの？ "

他のメンバーの個人仕事は分からないけど唯一北斗のスケジュールだけは把握してる俺

北斗のこと好き過ぎだよな…
なんて誰もいない部屋で少し笑みがこぼれる

明日の夜は何もないから病院から貰った資料についてまた詳しく読み直そうとしていた

まあ別にいいか
夜だけだし、俺も久しぶりに会いたいし

けどきっと北斗は俺の体調が心配で詳しく聞くために…
そんなの分かってる。

最近の北斗、俺の事が心配でしょっちゅうマネージャーに聞いてるんだって

俺が素直に答えないから、周りからの情報を少しでも多くって
それだけ心配してくれてるのは恋人としてはやはり嬉しい。

でもさ、やっぱり怖いんだよね。

妊娠してること伝えたらなんて言うかな？なんて思う？
嫌われちゃうかな？気持ち悪いって思われるかな？

「あー、やっぱり言えねぇよ、」

俺ってほんとに怖がりだな、臆病だな。

もうこんなこと考えるのやめよう

そう思ったと同時にスマホの通知音が鳴った

北斗からだった。

" 明日の個人仕事はなくなった"

北斗の仕事がなくなったと知り、疑問が残らなくなった俺は

"了解。待ってる"

とだけ返す

その後、俺は夜ご飯も食べずにすぐまた目を閉じた

明日は体調が良い日でありますように。そう願いながら