響音 (ページ5)

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疲労ページ5

あれから3ヶ月近くが経った

今でもあの日のことは鮮明に覚えてる

久しぶりに北斗と触れ合った

幸せだった夜

あれからというもの連絡は頻繁にとるようになった
だからと言って会う回数が増えた訳では無い

やっぱりそれぞれの仕事もあってプライベートでの2人の時間を作るのは難しい

しかも俺は最近体調の優れない日が続いてる

それを理由にせっかく時間が合いそうな日を断ったこともある

病院行ったらって北斗からは言われたけどどうせすぐ治るし、
元々体調を崩すことが少なかった俺は病院に行く基準もよく分からない。耐えれるくらいなら行かなくてもと思ってしまう

1番はめんどくさいが理由ではあるけど、やっぱり芸能人である以上そういう病院とかもあんま使いたくないんだよね

これは俺の変なプライドだけど

そして今日はジェシーとのスタジオ収録なんだけど…

「っ、はぁ」

朝から酷い頭痛と吐き気に襲われて仕事現場まで来るのもやっと

着いてからもトイレと楽屋を行き来してる

『んねえ、樹病院行こう？』

「やだよ、こんくらいすぐ治っから」

『それ前も言ってたよ。さすがに長くない？治んないじゃん』

「いや、もう治る…っ」

また吐き気が俺を襲う

『えっ、ちょ、、はい、』

ジェシーがすぐ気づいて袋を差し出してくれたおかげで
トイレまで行かずに済んだ

『もうさすがにダメだよじゅり。今日行こう』

背中を摩ってくれてるジェシーが言う

近くにいたマネージャーも寄ってきて俺はこの後の収録を欠席し、病院へ行くことになった

「迷惑かけちゃった、」

早く病院へ行ってただの風邪なことを証明して戻らないと

俺の中での焦りが強くなる

『樹くん、着きましたよ』

車内では知らぬ間に寝てたみたい

「あ、はい」

マネージャーには車内で待っててもらい
受付を済ませ、呼ばれた個室へ入る

ほんとはロビーで待たなきゃいけないところを俺があまりにも待機時間辛そうにしてたからって優遇してくれたらしい