響音 (ページ4)

今日:7 hit、昨日:20 hit、合計:26,498 hit

・ページ4

グループ仕事を終え
マネージャーに北斗の家まで送ってもらった。

「なんか、久々だわここ来んの」

『そうだよね。全然会えてなかったからね』

やっぱり北斗も自覚あったんだ、距離が出来てたこと

何度も会話を試みるがなかなか継続しない

途切れ途切れで部屋にも重い空気が流れる

すると北斗が真剣な眼差しで俺の方を見て、
何かを決心したように話し始めた

『樹、聞いて欲しい。俺謝らなきゃいけない事がある』

ああ、きっと予想は当たってるんだろうな。

その謝らなきゃいけないことに続いて別れてくださいなんだろうな、
なんて全てが読めている気がしてる自分が悲しかった

「なんだよ…」

『俺さ、付き合って欲しいって自分から言っといてさ、
多分今すごい樹に寂しい思いさせてる。ごめん。』

「…っ」

そうだよ、俺は今すごい寂しいし悲しいよ。
でも寂しい思いさせてるって分かってくれてたことだけでも俺は嬉しいよ

『多分俺さ、付き合ってって言った時に絶対樹を悲しませない。俺が幸せにするって言ったと思うんだ。
けど俺は今それが出来てない状態なんだよね

仕事を言い訳にはしたくないけど、でもほんとに言い訳にするしかないくらい2人での時間作れてないし、もっと言うと俺も寂しいんだ。だから今日は思う存分に甘えて欲しい。俺も甘えるから』

「…ん？」

あれ？別れ話じゃない、

頭が真っ白になった。

『え、樹、いやだ…？』

いや、そうじゃない。
そうじゃないけど思ってたのとは違う

「俺、てっきり別れ話かと、、」

我慢できずに自分が思ってたこと考えてたことを全て話した
北斗は優しい顔で、俺の大好きな顔で笑った

そんなわけないじゃんって逆に傷つくくらい

けど安心した、な

『俺が樹のこと嫌いになるとでも思ったの』

「え、いや、、最近距離あったし」

『俺も寂しかったよ？LINEも仕事の話しかしないし、
俺こそ嫌われたかと思ったよ』

北斗も同じこと思ってたんだ、よかった

「俺がお前のこと嫌うわけないじゃん？」

そうとだけ言って隣に座ってた北斗にとびついた

『俺も、樹のこと大好きだよ。これからもずっと』

「っ、ほくと」

そう言い甘いキスを交わす

『んっ、じゅりいこうか、？』

そう言って俺の事を軽々持ち上げベッドに連れていく北斗の横顔はきっと忘れもしない