張詰 ページ14
『久しぶりかも、樹の家』
「いつぶり？」
『えー、、1年とか？』
「そんなきてないの？」
『会うとしたら俺の家だったじゃん』
「そっか。
じゃあ久しぶりだな」
『俺は呼ばないくせに京本とやらは呼んで？』
「ん、なに？嫉妬？」
『違うわバカか』
「じゃあなに？俺には嫉妬にしか聞こえなかったけど」
『松村北斗のことは呼ばないのに他の人のことは平気で呼ぶんだ、って』
「いや、友達、メンバーとしてだろ」
『俺もメンバー』
「…お前は特別じゃん、メンバーの中でも」
『んはっかわい』
「っだる」
『あーかわいくない』
自然なこういう会話がいちばん楽しかったりする
まだ来たばっかなのに北斗はリラックスモード突入
「人の家で足伸ばしすぎな？」
『樹の家、落ち着く』
「そう？」
『樹の匂いするから』
「うん、俺の家だもん」
『ご飯食べた？もう9時』
「まだ。北斗は？」
『俺もまだ』
「じゃあなんか頼むか」
『俺寿司食べたい』
そう言われてハッとした
妊娠中って寿司食べていいのかな？
なんか体調不良悪化したら嫌だしな、、
「俺サラダでいいや」
『え？寿司食べないの？』
「なんか今日は寿司の気分じゃないな」
『あー、そう。でもサラダ単品？お腹空くよ？』
「そんな腹減ってない」
『……んねぇ樹、もしかしてまだ体調悪い？』
「別に…悪くはない」
『無理してるんなら言って…？』
「いや、、無理してねえよ」
『そお？ならいいけどさ』
「おう…」
せっかくさっきまで良い雰囲気だったのに
なんて思っているとインターホンが鳴った
『宅急便？なんか頼んだの』
「あー、、ペットボトルの水切れてて頼んだ」
ちょっと焦ったけど普通に通販で頼んだ水だったみたい
『じゃあ重いでしょ、俺出るよ』
「いいよいいよそんくらい」
『大丈夫だよこのくらい頼れって』
「…じゃあお願いします」
『はーい！ペン貸して？』
「うん、」
やっぱり北斗は優しい
頼りになるな
きっといいお父さんになるんだろうな
そんなことを考えて少し泣きそうになりながらも堪えた
『どした？』
ぼーっと突っ立ってる俺を見て心配そうに聞いてきた
「あ、いや
ごめん。水ありがとう」
『うん、全然。
このペンどこ戻せばいい？』
「それはそこの棚の1番上とかに入れといて」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここあ | 作成日時：2023年3月25日 15時
