世界的スターの恋。 (ページ4)

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4　ベクside ページ4

久しぶりの日本の音楽番組が始まった。

やっぱりみんな緊張しているし、楽しみでもある。だけど、違う意味で緊張しているのが一人。

ベク「ヤー、チャニョル！お前なんでそんなカチコチなんだよ！」

チャ「しょうがないじゃないか。らーさんの歌を生で聴けるなんて…」

ベク「あぁ、さっきの人か。そんなに凄い人なのか？そもそも歌は僕とチェンがいるだろ？」

セフ「…もしかしてベッキョニヒョン、らーちゃん知らないの？」

カイ「え！？嘘でしょ！」

スホ「あんな有名な人を！？」

ベク「うん…そんな有名なの？全然そんな感じしなかったし、僕らよりだいぶ年下に見えたけど」

チャ「オーマイガー。らーさんを知らない人がいたなんて…

　いい、ベク。彼女は、世界的歌姫って言われてて、透き通るようなエンジェルボイスで

　聴く人を幸せな気持ちにさせるんだ。それに笑った時の顔や歌っているときの表情が

　本当に愛おしいんだ！それだけじゃなくてマネージャーさんとの少しやんちゃな

　掛け合いも人気な理由の1つなんだよ。」

チェ「彼女の歌は本当に素晴らしいよ。あぁ、年はこないだ20になったばかりじゃないかな」

知らなかった…そんなに凄い人がいたなんて。

そして、はじまった音楽番組。僕は噂のらーさんの隣だ。

ベク「よろしくお願いします。」緊張しすぎてかたくなっちゃった。

「は、はい。よろしくお願いします！」

驚かせちゃったかなって思うけど、まぁこの先そんなに関わるひとでもないから

いいかなだなんて、、彼女のパフォーマンスを見た僕は心から後悔した。

mc「それでは、歌っていただきましょう。らーさんでメリクリとstand by me stand by you」

あ、ボアヌナの歌だ。もう一曲も僕が最近聞いている歌。

イントロの時点でうっとりしているチャニョルに少し呆れつつ、どんなふうに歌うのか興味があり

僕も彼女に視線を戻した。

…驚いた。ボアヌナの曲を完全に自分のものにしているのだ。もちろんいい意味で…

みんなが言っていたように、透き通る声とその表情にくぎ付けだった。

ベク「…天使だ…」

次の曲は、とても幸せな曲で、僕も一緒に歌いたい…なんておこがましい思いを抱いた。

いつの間にか終わっていたようで司会者に感想を求められる。

ベク「とても感動しました。彼女の歌を初めて聞いたのですが僕も一緒に歌いたいと思いました」

そう言うと、彼女は照れたように微笑んだ。