夜明けに詠う (ページ23)

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SM 「ルア、」

「せ、先生…？どうしてここに、」

オンニに手を引かれ連れていかれた場所には、スマン先生が座っていた

SM 「久々にルアに会いたくてね。……早く座りなさい、メルだとバレてしまうよ」

そう言われ、慌てて先生の横に座ると、オンニも直ぐに私の横に座った

SM 「どうだい、……久しぶりに見たメンバーは」

どうだと聞かれても、答えはひとつしかない

「カッコイイです。……キラキラしてて、もう、手の届かない存在みたい」

客席に座って見る彼らは、一段とかっこよく見えた。シズニはいつもこの光景を見ていたんだね

……それに、

「……私がいない方が、グループとして成立していると思います」

会場に入った時から思っていた。テイリオッパの歌声を聞いた瞬間から。

私のいない127の方が、ずっとずっとカッコイイ。私がいない方が、歌声にもまとまりがある

再確認させられたような気分だった。私が居なくても、充分上手くやって行けるということを。これが本来の、彼らのカタチであるべきなのだと

SM 「……ルアはやっぱり、そう思ってしまうんだね」

「ど、どういうことですか、」

SM 「僕は、足りないと思うよ。ドヨンやテイルの2人よりも、もっと高く美しい声が、足りないんだ」

「……それ、って、」

SM 「君がいてこそ、完全体だと思うよ。ルアがいないこの9人のステージも悪くない。充分魅せることが出来る。……だけど、ここにルアが居たら？もっともっと、良いものが出来る。いいものを魅せることが出来るんだ」

「私が居なくても、充分だと思います。彼らだけでやって行けると、」

ここに私がいたら、ダメなのに

SM 「ファンの人の声を聞いたことがあるかい？」

「無い…です、」

SM 「みんな口を揃えてこう言うんだよ」

ダメ、なにも、言わないで

SM 「やっぱりルアが居ないとね、って」

お願いだから、私が戻りたくなってしまうようなことを、言わないで

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