第15話─お怒り─ ページ16
と云っても誰も来るはずは無いので、このままいようと思います。右手で左腕の血を拭き取りながら。だるぃ........。
目を瞑った。そしたら、ドアがガチャっと開いた。足音でわかった。
「中也...開ける時は
「ノックしたわ!なのに、手前が気が付かなかっただけだろうが」
私の頭上に立って私を見下ろす形になった。
「
「手前ェ......蹴り飛ばしてやろうか、」
そんな短い会話をした後に、中也の目線が左右に揺れた。あ、カッター仕舞い忘れた。ましてや、左腕なんて赤い滝((
「そんなジロジロ見んな、変態野郎」
「あぁ?手前のその口縫い合わせんぞ、・・・・・・その傷またやったのか、」
カチカチと刃を戻して、右ポケットに戻した。辺りに散らばったティッシュの残骸なんて紅い紙だらけ。
「ああ、だから何だ、蛞蝓には関係ないだろ」
「糞太宰の弟だかなんだか知らねぇが、手前は俺より歳下なんだぞ、手前じゃなきゃ今頃殺してる」
「じゃあ、私だから許してくれているのかい?」
「あぁ、手前を殺したらあの青鯖がうるせェからな」
「優しいね、中也......」
「取り敢えず、立て、腕の処置してやるから」
「良いよ、こんなもんてか、これから仕事でしょ?早く準備とか、最終確認した方が良いんじゃない?」
「そんなのは、適当で良いんだよ、死ぬ時は死ぬ、それで良いんだ」
そして、私を横抱きしてソファに座らせる。てか、中也にとって私は男。男が男を抱き抱えるってなんか面白い((
私の部屋の隅にある救急箱を持ってくる。そこには包帯も常備してる。
「うん、」
小さい丸椅子に座って、私に向けて手を出した。腕を出せという合図。
「良いよ、別に、こんなもんほっとけば治る」
「じゃあ、今のうちその腕切り落としてやろうか?傷をほっとけば菌が入って腕が腐って、切り落とす羽目になる。どうする?」
相変わらず、その脅し文句私には怖くて嫌いだ。自分の怪我には「ほっとけ」って云う癖に、相手には優しい。矛盾してるじゃん。
「そう云う中也嫌い、」
「俺も、そんな事する手前が嫌いだ」
そんな会話したのに、何処か辛くなく、何処か何時もの会話で微笑みそうになった。けど、今の中也の「そんな事」と云ったのは、少しムカついたし、なんか傷ついたけど、辞めて欲しいという意味で捉えておこ。自己防衛だ。
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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時