第41話─己の姿─ ページ42
中也_side
俺の声に、戸惑いつつも頷いた。
中也「軽く処置してやるから、そんなベタベタな躰で居たくないだろ?風呂に入ったら、その後ちゃんとした処置してやるから」
「わかった・・・・・・」
そして、血だらけになった白いワイシャツを腕だけ捲るのは絶対無理だ。けど、脱ぎたくないだろうな。
そしたら、目の前でAがワイシャツを脱いで、躰中包帯だらけ。
中也「手前なんで兄貴の真似してんの」
「違う、これは・・・・・・訳があるんだ」
そしたら、血だらけになった躰中を巻いてた包帯がスルッと布の擦れる音をして取れていく。
すると、包帯の下から白い肌が
女らしい躰だった。白い肌で雪みたいに白くて、でもその躰には、傷や、昔から付けられていたのか切り傷の白い痕や、痛々しい傷ばかりがあった。
首にも沢山の切り傷があった。こんな包帯の下にはこんな過去を語らせるような傷があったなんて。俺は、見てて驚愕して、目を逸らしたくなった。いや、目を逸らしてた。
「お願い、私を見て・・・・・・」
震えてる声に俺は、Aを見てた。どこか遠くを見つめていながら、目からは大粒の涙が溢れていた。そして、そのまま涙は雨のように地面に落ちていった。
「こんな汚い姿・・・・・・隠してた姿・・・私は、女だから・・・・・・これが・・・私なの」
途切れ途切れに云ってた。包帯の下には、
「気持ち悪いでしょ・・・?」
自傷地味た微笑みに、俺は、Aの肩を抱き寄せて、Aの顔を自分の胸に押し付けるように抱きしめた。
「気持ち悪くなんかねェ!!手前はてめぇだ!」
フワッと、Aの体温が伝わってくる。
中也「正直すっげぇびっくりした。男だって思ってた相棒が女だって知ったら、驚きだけどよ、其れでどう変わるとかはねェ!俺は、今まで通りお前を,Aを守り抜く。其れが、彼奴と・・・・・・手前の兄貴と交わした約束だからな、俺だって、彼奴に云われなくたって其のつもりだし・・・」
我ながら何恥ずかしい事云ってるのか分かってる。だから、少し自分の顔が熱い。だけど、それでも口が止まらない。
「ぷッ」
何が起こったんだ?と思いながらAが離れると、Aは涙を貯めながら笑ってた。
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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時