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第103話─欠乏の愛情─ ページ8

太宰_side

扉を叩かれた時瞬時にAだと判った。けど、こんな疾く来るとは思わなかったから少し驚いた。


包帯を巻いてたままAが入ってくるのを感じてた。


機嫌が悪いのかずっと不機嫌な侭。


「お呼びに参上致しました。太宰幹部、御用件は」


敬語で私のことは"太宰幹部"と呼んだ。他人扱いされている。そこが気に食わない。


太宰「おや、以外に疾かったねえ、君の事だから来ないと思ってたよ」



「ああ、そうですか。じゃあ、用ないなら帰らせて頂いてもいいですか?」


そして、私に踵を返して扉を開けて出ていこうとする。それをすかさず私はとめた。



太宰「誰が帰っていいって云った?」


すれば、私の少しトーンの下がった冷たい声で云われた事が効いたのか、素直に応じた。そして、扉を閉めた事に安心した。



暫くしていると私の方に歩いてくるのを感じ、何か云って来るのか、はたまた、やり返しでもしてくるのか、身構えていたが、予想外だ。




私の包帯を奪った。そして、巻いていた続きをしてくれた。



太宰「何故、包帯を君が巻いてくれるんだい?」


「貴方はサボる事しか頭にないと思うので下手したら巻くのに一日掛かりそうなので、代わりに巻いて差し上げます。呼び出したのに、貴方の巻く作業をずっと見てるのは嫌なので」



そして、真剣に巻いてくれる。その姿を見てるのは兄として嬉しかった。久しぶりに触れてくれたのだから。



太宰「私を嫌ってたのでは無いのかい?」


「今も嫌ってますよ」


冷たい目を向けてきた。少し、心がズキッと痛んだ。でも、仕方ない。



太宰「君の異能力についてだが、いつから?」


「小学生のうちから、自分が気づいてなかった。気づいたのは小六、だから、もう前からそうなってた。」



そう云った。だが、ちゃんと彼女の異能力を確かめた訳では無い。取り敢えず、彼女がどんな能力か判明してない。



太宰「どんな異能力?」



「相手に受けた傷や痛みをそのまま相手に返す能力、『因果応報』と、精神操作、人間失格」


え、と自分はAを見つめた。精神操作?Qだけじゃなかったのか。真逆、自分の妹が精神異能とは。



「でも!ちゃんと意思あって操作出来るし、暴走することは無いよ!でも、能力が使い慣れてないから精神的と体力的な消費は激しいんだけど」

第104話─隠してた─→←第102話─薄暗く─



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華紅薇(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます!そんな風に言っていただけるとすごく嬉しいです!この話も後編に移りますのでそちらの話もよろしくお願いします!読んで下さりありがとうございます! (2021年10月20日 11時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - この小説本当にめちゃくちゃ大好きです!そして今めちゃくちゃ続きが気になってます、!!なんかキリが悪い所でのコメントですが、応援していることを伝えたかっただけです!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月20日 2時) (レス) @page50 id: b375adba0d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/  
作成日時:2021年9月29日 12時

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