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第139話─この刹那─ ページ44

太宰_side


ずっと孤独にさせてしまったことに後悔をしていた。勿論、自分が過去にしてきたことは許されない事だってわかってる。実の妹なのに。



けれど、今それが埋められるなら、許されるなら、私はAを抱きしめていたい。もう、彼女を一人にさせない。今の私が彼女を愛したい。




溜め込んでいた感情が溢れ出したように私の胸に顔を埋めて泣いた。私も最初はどういうことかと判らなかったが今は自分が泣きそうで、それを紛らわすために彼女を抱きしめた。



彼女の背中をとんとん、と子供を(なだ)めるように叩いた。暫くして治まったのか私から少し離れて袖で必死に涙を拭いていた。



太宰「あぁっ、駄目だよ、傷つけてしまうじゃないか」


Aの目元の涙の跡を自分の親指の腹で拭った。そして、頬を撫でた。


太宰「私の、傍に居てくれるかい?」



その言葉にAは、一瞬戸惑いの色を見せた。けれど、目線を提げて何かを考えていた。私は優しく云った。



太宰「A・・・・・・寂しいんだ、ずっと。私を一人にしないで」


顔を上げて私の目を見た。その目は何かを思い出しているように揺れていた。そして、口を開いた。



「どの口が云うかよ・・・・・・自分で一人になった癖に、でも、私は必要ないんじゃない?」



その言葉に自分は何か云おうとした時、後ろから国木田君達の声がした。振り向いて、国木田君達が近づくのを見てた。




国木田「全く、急に何処をほっつき歩いているんだ貴様は・・・・・・」



国木田君の傍に、敦君や谷崎君ナオミちゃん、与謝野さんや乱歩さん、賢治君。皆が私を見ていた。Aの方を向いた時に、少し先を歩いていた。



すぐ走って、Aの腕を掴んで国木田君達の場所に戻ってくる。



「ちょっ、引っ張んなって!痛いから」



国木田「先刻の小僧、一体どうしたんだ太宰」



太宰「実は、この子は私の弟なんだ」



「「はぁぁぁぁぁぁ!!!???!?」」



与謝野「弟って、アンタのかい?」


乱歩「やっぱりね、何処か似てると思った」


敦「太宰さん弟いたんですね、」



太宰「という訳で、私の弟を探偵社に入れようと思います」



その時にまた二度目の「はぁ?」を貰ったのは云う迄もない。

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華紅薇(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます!そんな風に言っていただけるとすごく嬉しいです!この話も後編に移りますのでそちらの話もよろしくお願いします!読んで下さりありがとうございます! (2021年10月20日 11時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - この小説本当にめちゃくちゃ大好きです!そして今めちゃくちゃ続きが気になってます、!!なんかキリが悪い所でのコメントですが、応援していることを伝えたかっただけです!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月20日 2時) (レス) @page50 id: b375adba0d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/  
作成日時:2021年9月29日 12時

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