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1ｰ1 前世 ページ3
白い雪が降り積もり、行き交う人々は白い息を吐いている。
当然私も例外なく白い息を吐いてかじかんだ指先を擦り合わせていた。
今日は3月10日。高校の受験日だ。
ここはだいぶ田舎なため一日に数本しかない電車に乗って行くのだが、あいにく雪で止まってしまった。
こういった時は一旦家に戻り車で親から送って貰わなければならない。
幸い、いつもより早めに出ていたため時間に余裕はありそうだ。
『寒い、』
そう呟きながら家へと歩を進めた。
しばらくすると家が見えてきた。
『おかーさーん？』
と呼びかけると、慌てた母がでてきた。
｢A！どうしたの、電車でもう言ってる頃だと思ったんだけど？｣
どうやら母は電車が止まったことを知らないらしい。私がそのことを説明すると、母は、また慌てて支度を始めた。
その後の受験だが、特に問題もなく
私は晴れて、高校生となった。
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作者名：さくみちゃ | 作成日時：2021年11月14日 0時
