Episode25 【Yuta.K side】 ページ25
「どうぞ」
ダイニングテーブルに腰を下ろすと、Aさんがコーヒーを出してくれた。
そして俺たちは、向かい合って座る。
「それで、どうして紫耀は、ここに？」
「うん。実はね…」
Aさんはそれから紫耀のマンションがファンの子に特定されたかもしれないこと、次のマンションが決まるまでの間、紫耀を部屋に置いておくことになったことを話してくれた。
「メンバーに言わないでって平野くんに頼んだのは、私なの。みんなに、彼のことを特別扱いしてると勘違いされたくなかったし、いろんな人に話して外部に漏れることがないようにと思って。本当にごめんなさい」
Aさんは俺に向かって頭を下げた。
「そんな…頭上げてください。事情は分かりましたから」
俺の言葉に、Aさんはゆっくりと顔をあげた。
「それにしても、Aさんはそれでいいんですか？紫耀だって、一応男なわけだし…」
「そうね。最初は絶対あり得ない！って思ったよ。平野くん、なぜか私には態度悪いし口も悪いし、全然言うこと聞かないし。でも…」
Aさんは言葉を切ると立ち上がり、リビングのソファーで爆睡している紫耀のそばへと向かうと、ずれ落ちた掛布団を紫耀の体にかけ直してやる。
そして紫耀の寝顔を見ながら続けた。
「今では彼の憎まれ口も嫌じゃなくなってる。むしろ２人で言い合うのも楽しい、かな。･･････それにほら、わざわざ迎えに行かなくて済むから楽だし」
そう言うと俺の方を見ていたずらに微笑む。
その笑顔に、俺はなぜか胸騒ぎを覚えた。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
