Episode20 【SHO side】 ページ20
「……ん…？？」
物音がして目を覚ますと、見慣れない天井と部屋が眼に映る。
(そうか。Aさんの部屋だ…)
寝ぼけながらもようやく思い出した。
物音がする方を見ると、Aさんがキッチンに立って作業をしていた。
どうやら朝食を作っているらしい。
何と声をかけたらいいのか分からず、しばらく眺めていると、ふいにAさんがこちらを振り向いた。
「あ、起きた？おはよう」
「あ…う、うん…おは、よう…」
ヤバイ…心臓がうるさいほど音を立てる。
まともにAさんの顔を見られない。
(あんな笑顔、反則だろ…)
気づかれないようにこっそりと彼女を盗み見ると、すでに俺のことなんか見てなくて、鼻歌まじりに作業を再開していた。
(ヤバイ。俺、Aさんのこと、好きかも…)
彼女の背中を見つめながらそう思った。
「おはようございまーす」
仕事の前にマンションに寄り、当面の間必要な荷物を詰めたスーツケースと共に現場入りした。
「紫耀、どうしたん？そんな大荷物で」
早速廉が気づいて近づいてくる。
「あぁ、しばらくAさんのところに住むことに……」
言いかけたところで背後からAさんの大きな咳払いが聞こえて口をつぐむ。
振り返るとAさんが怖い顔で俺をにらみながら首を横に振っている。
(そうだった。メンバーには言わないって約束したんだっけ…)
昨夜の会話を思い出し、「まぁちょっと、な…」と不自然にごまかす。
廉は、何やよう分からんな、と言いながらもそれ以上詮索せずに離れていった。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
