Episode16 【SHO side】 ページ16
「お疲れ様でした〜」
１日の撮影を終えて楽屋に戻ると、そこにはAさんと島木さんの他に、チーフマネージャーの姿もあった。
チーフマネージャーは、グループ全体を統括するマネージャーのリーダーみたいな人で、こうして個人の仕事の現場に顔を出すのは珍しい。
「どうしたんですか？チーフまで」
そう声をかけると、チーフは俺に隣に座るよう手で促した。
「Aから聞いたよ、マンションにいる女の件」
「はぁ…」
「念のため今のマンションは引き払った方が無難だろうな。もっとセキュリティーのいいところにした方がいい」
「マジですか！？」
「あぁ。とにかくそのつもりでいた方がいい」
「でも引越しする時間なんて俺…」
Aさんから聞く限りでは、引越しどころかオフの日さえほぼ無いに等しい状況だという。
「そうだな。物件探しはとりあえず様子を見ながらやっていくとして、それまでの生活をどうするか、だな」
「ホテルとか、ですか？」
Aさんがチーフに尋ねる。
「それも手だが逆にホテルにいることがバレた時は厄介だしなぁ…」
しばらく４人の間に沈黙が流れたところで、島木さんが口を開いた。
「とりあえず次のマンションが決まるまでの間は、Aのところにいたらどうだ？」
「はぁぁ？」「えぇぇぇ？」
俺とAさんの叫び声が見事にシンクロした。
「俺とチーフは家族がいるし、Aは確か1人暮らしのわりにいい所住んでるじゃないか」
「別にいい所ってわけじゃないですよ。叔父が海外赴任の間使わないっていうからその部屋を借りてるってだけで…」
「そうだな。よし平野、島木の言うようにしばらく厄介になれ。なぁにすぐ物件を見つけてやるからほんのしばらくの間だけだ。な！」
「いやいや、な！ってチーフ！そんな横暴な…」
「A、これを機に平野ともっと相互理解を深めろ。他のメンバーに比べてお前と平野はあまり円滑にいってないみたいだしな」
「いえ、そんなことはないと思いますけど…」
島木さんの言葉にAさんが困惑している。
「とりあえずしばらくはそういうことで。島木、別件で話があるからこのまま事務所にいいか？」
「はい、わかりました。じゃあ平野、今夜からAのとこに世話になれよ」
島木さんとチーフは話は済んだというように立ち上がる。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
