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🦊【fsm】 ページ19
昼頃になると
おそらく少女の母親と
思われる女が現れ、
貧相な小屋の裏に案内された。
奇跡を起こし、多くの報酬を貰っているだろうに、豪勢な暮らしをしていないようだ。
やがて強風で簡単に崩れ落ちそうな小屋から、そんな小屋よりも弱々しい少女が現れた。
死に装束のように真っ白な服で、幽霊のような儚げな少女だった。
母親が少女の口を覆っていたマスクを外した。
冷たい風が頬を撫でる。
…少女が口を開く。
「──貴方の左足が元気になりますように。」
儚げな少女は淡々と、
凛とした声で祈った。
そしてまばたきをする間もなく、
左足の呪いが解けていた。
背中にゾクゾク、と何かが走った。
この、Aと
呼ばれた少女に興味がわいた。
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作者名：継森 | 作成日時：2023年12月13日 23時
