形見話

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｢……はぁ〜……やっちゃった……｣
｢なになにどうしたの｣
デスクに戻るや否や突っ伏す福良に、須貝は作業の手を止める。
｢……いや、何でもないです｣
須貝はすみません、と笑う福良を暫く見つめた後、首を傾げて作業に戻った。
＿＿最低だ、俺……
付き合ってもいないのに。
相手には恋人がいるのに。
涙が出る程想っているのに。
＿＿衝動的とはいえあんな事して……どんな顔して話せばいいの……
罪悪感に押し潰され、数分は顔を上げられなかった。

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