検索窓
今日:1 hit、昨日:21 hit、合計:416,004 hit

. ページ13

.



今まで黙って見ていた岩本が口を開く。
空気がピリッと引き締まるのを感じる、若くして組を立ち上げ、仕切るだけある。



深澤もお巫山戯がすぎたと言いたげに引き下がった。





「Aの存在が勘づかれた」



「それは、」





____お嬢の存在は知られてはならない。



それは吹雪組、唯一の破られてはならない掟。






「始末しろ、全員で」






圧のある瞳、重厚感のある声。5人の沈黙は肯定を意味する。







「照兄、情報どこから漏れたん?」





雰囲気に臆することなく向井は尋ねる。





「さっき琳寧にSixTONESへの依頼を頼んだ」


「まだ分からへんのや」



「あぁ」





組長として、自分自身が定めた唯一の掟が、破られようとしている。瞳を閉じて、熱くなりかけた頭を冷ます、冷静さを忘れない岩本。




岩本の用心棒、菅田琳寧。
卓越した身体能力とその人懐っこさで岩本に買われた。幹部以外で離れのこの屋敷入ることが許されている数少ない人間。



情報屋 SixTONES
何処にも属さず、裏社会に身を秘めている謎多き集団。
敵か味方か、それすらも分からないが、信用出来る情報屋だ。


ただ一つ、敵に回せば"必ず最悪の結果"が訪れる、と。




「情報待ちなの?正面突破?」


こんな時でも目の中のキラキラした光が消えないのはラウールだけであろう。





「正面突破だ。犯人探しはいつでも出来る。まずはAのことを知る組織がいるという事実を消す」


「りょーかい!」



「え、岩本さん、まさかラウールも行かせる気?」



かったるげに聞いていた深澤は怪訝そうな顔を岩本へ。




「いつまでも若頭補佐が家に篭ってんのはおかしいだろ」



熱烈な深澤の視線に目も向けず、淡々と答える。



「そりゃそうだけど、まだ未成年「俺たちだって未成年でこの世界に出てきただろ?同じだ、言わせんな」




裏社会の人間として、染め上げるにはあまりに無邪気。
彼はそういう少年だから、深澤のように止めに入る人間もいる。







「大丈夫だって!銃の使い方も体術も舘さんに指導してもらったし、僕抗争なんて沢山見てきたよ」





アブナイ話をしても、瞳の輝きが失われないのは、彼の中でこんな日常は幼い頃から当たり前だからなのである。




.

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (480 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1662人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 渡辺翔太 , 宮舘涼太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - takkimakkiさん» 嬉しいコメントありがとうございます!これからも素敵な百合組お届けできるように頑張ります! (2023年1月2日 23時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まなみんさん» コメントありがとうございます!励みになります( ¨̮ ) (2023年1月2日 23時) (レス) @page30 id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - すごく好きなお話です。ころからも楽しみにしています!!百合組、素敵です。 (2022年12月29日 10時) (レス) @page34 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
まなみん(プロフ) - 続きが気になります!無理せず更新頑張って下さい! (2022年12月11日 8時) (レス) id: 5b5d40fc7f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪姫さん» ありがとうございます!マイペースですが、更新頑張ります。 (2022年12月5日 0時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2022年11月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。