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一際広く、重苦しい雰囲気のある部屋から出てきた、それに似つかわしくない少女と少女を軽々と抱き上げる少年。



「岩本くんと何のお話してたのー?」


顔を近づけてヒソヒソと尋ねる。



「くみちょーとのないしょなの」




グッとのぞき込まれてサラサラ金髪が、顔にかかると擽ったそうにしながら少女は笑う。




「そっかーー、内緒かぁ。…いいなぁ〜」


感情は入っているようで、入っていない少し無気力なトーン。




「ラウもないしょしたいの?」


「えーー、僕は内緒はもう懲り懲りかなぁ」



どこか遠いところを見る。少女はこの目を知っている。この家に、この仲間たちに出逢ってから散々見てきた。




「こりごりなの、」

「そう、懲り懲りなの」




長いその脚の一歩は、少女の一歩の倍以上ある。ズンズンと進んでいくこの感覚が彼女は好きだった。





「あ、さっきしょっぴーに会ったよ!起きてた」


「ほんと、!しょうた生きてる」



生と死が背中合わせのこの世界。
12歳のまだ小さな少女がそれを理解しているのがどこか苦しい。






「……しょっぴーはそんな簡単に死なないってば!」





ラウールは吹雪組の命よりも大切なお嬢に、そう明るく言い放つことしかできなかった。





___________





「……にじ、2時かぁ。ちょっと寝すぎた」




渡辺がワイシャツを綺麗に洗い、風呂から上がり、ドライヤーを済ませたのと、同じ時、片割れは目を覚ました。




物の少ない渡辺の部屋とは異なり、華美という言葉が良く似合う宮舘の自室。



ブラシで髪をそっと整え、お気に入りの香水をひと吹き。






「さぁ、仕事仕事」





お嬢といる時と変わらない落ち着いた声。




しかし、どうにも、目が据わっている。





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(プロフ) - takkimakkiさん» 嬉しいコメントありがとうございます!これからも素敵な百合組お届けできるように頑張ります! (2023年1月2日 23時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まなみんさん» コメントありがとうございます!励みになります( ¨̮ ) (2023年1月2日 23時) (レス) @page30 id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - すごく好きなお話です。ころからも楽しみにしています!!百合組、素敵です。 (2022年12月29日 10時) (レス) @page34 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
まなみん(プロフ) - 続きが気になります!無理せず更新頑張って下さい! (2022年12月11日 8時) (レス) id: 5b5d40fc7f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪姫さん» ありがとうございます!マイペースですが、更新頑張ります。 (2022年12月5日 0時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年11月30日 1時

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