目覚めよ、少年。 ページ43
気がつくと僕は見慣れない部屋にいた。
ふかふかの暖かい布団に包まっている。
ここ、どこ。
基本的に家具などはシンプルな部屋だが、
ベッドの周りにモフモフのぬいぐるみがあったり、
ところどころが女の子っぽい。
アンゼリカ……のところではなさそうだね。
実はあの子の部屋は甘々ロリータの
ピンクピンクした部屋だ。
ここまでシンプルな部屋ではない。
あんな頼れる姐御みたいな
漢気がある子だけれど、
彼女だって女の子なんだ。
じゃあ、一体誰の部屋？
というか、そもそも知り合いの部屋なのか。
ちょっと色々整理しよう。
寝起きで頭が追いつかない。
洞窟探検に誘われて、
毒だと思われるもの眠気に耐えられず
寝てしまったのは覚えている。
あと、酷く長い夢を見ていたけれど、
内容はさっぱり覚えていない。
ここは洞窟の中じゃなさそうだし、
あの後、無事に脱出出来たみたいだね。
よかったよかった。
……とりあえず部屋の外に出るか。
僕は恐る恐る扉を開けた。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
ガチャリと音が鳴った方向を見ると、
俺の自室の扉の向こうにガレットがいた。
「おはようガレット。
早起きさんだな。
ちなみに今は朝の6時だよ」
「らいむ……？」
「おう。
もうすぐ朝ごはん出来るから
そこのイスに座ってちょっと待ってくれ」
今日の朝ごはんは
お味噌汁と目玉焼きにしました。
主食は米一択だ。
異論は認めない。
3人分の朝ごはんをお皿に盛り付けて
テーブルに運ぶ。
まだ寝起きで頭が冴えてないのか、
ガレットは俺の自室の前でぼーっと立っている。
「…あれ？
もしかして、お腹空いてない？
……昨日晩御飯食べてないからそれはないか。
じゃあ、どこか体調悪い？」
「いや、違くて。
現状を把握出来てないっていうか」
「昨日のこと、どこまで覚えてる？」
「洞窟に探検しに行って、
途中でなんか寝ちゃったところまでは
ハッキリ覚えてるよ。
……その先はさっぱりだけど」
「じゃあ、その後のことを
ご飯食べてからちゃんと話そうか。
……ボリジ起こしてくるから座って待ってて」
リビングのソファーで寝てる
ボリジを起こす。
……なんで寮の自分の部屋に帰らずに
俺の部屋で寝てるのかっていうのも
一緒に説明することになるだろうな。
ほら、起きてくれ〜。
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作者名：鞦韆少年 | 作成日時：2018年12月9日 19時
