偉大なる悪魔様の非日常的日常(仮) (ページ19)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:1,689 hit

楽しい洞窟探検。(本編)その2 ページ19

「まあ、
ラビジが多少見えるとか見えないとかは
正直どうでもいいんだけどね。
問題は、これだ」

そう言って連れてこられたのは
この自然の力で出来ましたって洞窟には
全然相応しくない人工的な看板の前。

ええっと、なになに。

「『仲間はずれを指し示せ。
さすれば道は開かれる』？」

「周りに色々なものが散乱しているので、
その中から答えを探すみたいでス。
けど、これの答えが分からないんですヨ。
いやー、参りましたネ！
というわけで、一緒に考えてくださイ」

ふむふむなるほど。
ということは、
こういう時の答えは“これ”だと相場が決まっている。

「あのさ、
1個候補指し示してみてもいいかい？」

「……ハズレたらどうなるかわからないし、
慎重にやってほしいんだけど」

「でも、そうやって
ハズレかもしれないって何も行動せずにいたら
逆にダメだと俺は思うんだけどな」

「でも、ガレットの言う通りだね。
一応、おれたちにも聞かせてくれないかな？」

「んー。
あんま言いたくないけど、いいや。
じゃあ、
一応俺の予想を裏付ける情報として聞くけど、
この部屋に生きてるのって居た？」

「模型とか剥製･標本とかは見たけど、
生きているのは見てないね。
それが何か関係するのかい？」

「ああ、大いに関係するんだこれは。
そして俺はやっぱりね、って言っておこう。

答えは、俺達だ

この部屋に生きているのは居ない。
なら、生きている俺達が
仲間はずれであると考えられる。
……パーフェクトじゃね？」

……あるいは、
悪魔である俺が仲間はずれだ。

きっとこれが正解だろう。

「やるじゃん、らいむ！
きっとそれが正解だよ」

「じゃあ、俺が答えを指すから、
みんなはちょっと離れたところで警戒してて。
正解にしろ不正解にしろ、
何が起こるかわからないから」

「わかった。
気をつけてね」

「おう、任せろ」

そして看板の前に立ち、
俺は自分を指し示した。

すると、ピンポーンと
これまた不自然に人工的な音が鳴った。

みんながホッとため息を吐いた
その瞬間！

がこん

………………床が、抜けた。

「嘘だろおおおおおおおおおおお！？」

ドッキリとかバラエティー番組とかじゃ
あるまいし。