壱幕 ページ2
1878年(明治十一年)
明治維新以降
日本国内は士族反乱などで多くの犯罪者を抱えるようになり
彼らの多くが送り込まれた監獄からの脱獄も後を絶たなかった
そこで政府は滋賀県の琵琶湖に浮かぶ巨木の中に絶対脱獄不可能な監獄「獄門処」を作り
重罪者を容赦なく送り込んだ
護送の最終段階となる「橋渡し」を担当するのは湖畔の大津にある「曇神社」の曇三兄弟だった。
おりしもこの時
大津の空は300年に一度という長期の曇天が続いていた
この時現れ、人々に災いをもたらすという「大蛇(オロチ)の器」を求めて
長男・天火がかつて所属していた右大臣直属部隊「
私は、その犲の師範代であり
曇天火、空丸、宙太郎の父親である
曇大湖殿に拾われた…
いや、救って貰った…の方が正しいか
あの時の私は瀕死状態だった
そう、死ぬ寸前だったのだ
あの時の私は酷い顔をしていたのだろう
人をオトコを信用するなんてできなかった
私は昔…父親から暴力を幾度となく振るわられ
母からは、性の道具として
意思を持っては行けない人形として育てられた
失敗をすれば打たれ
逆らえば、刃物で見えない様な所を刺され
私が人形という事を忘れない証として
腹に焼き芋を入れられた
泣き喚いて｢助けて｣と、何度も何度も言い願った
けど、私の願いも聞き入れてくれる訳もなく
誰も助けてなどくれる訳もなく
その日を境に私は光を…自分を手放した
それから1年、父様と母様が死んだと…
父様の仕事仲間の人から聞いた
殺されたらしい
私は泣かなかった
いや、泣けなかったのかも知れない…
父様たちが死んで嬉しかったのかもしれない
あんな事を散々されてきたから
父様と母様の葬式…で私に同情するやつ遺産を狙うやつ様々な人がいた
父様や母様を悪くいう人が多かったかな
だけど…やがてみんな、私から遠ざかった
何故か？それは笑わないし、泣かないし、親を侮辱されても怒ることもしない
そんな傷だらけで気持ち悪い娘を誰が引き取ろうか…
けど、あの人は違った
名は、曇大湖
その人は私の様な人間にも優しい笑顔をむけて
大湖｢
と、言ってくれた
彼の眼差しが私にはとても眩しく思えた
この人なら安心出来る、信用できる
そう思い…私は躊躇せずに彼の手を取った
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神無月(プロフ) - ゆうさん» コメント並びにリクエストありがとうございます！はい！更新頑張ります！！ (2018年3月6日 9時) (
レス) id: e1e31c3f08 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 面白くて続きが気になります！あと、芦屋さんが好きなので多めに出てくれると嬉しいです！笑 更新頑張ってください！！ (2018年3月6日 7時) (レス) id: 3307b4d728 (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - ★九尾★さん» 高評価並びにコメントありがとうございます！ (2018年2月4日 12時) (レス) id: 141f240e79 (このIDを非表示/違反報告)
★九尾★(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年2月4日 11時) (レス) id: 706fc2b23d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣埜乃(しのの) x他2人 | 作成日時：2017年12月24日 22時
