82.伝言は ページ46
すみません、と断りを入れて電話に出る。発信者は…遊真だ。
『遊真？突然どーしたの？』
遊「さつき先輩に伝言だ。しおりちゃんが今日の夕飯当番代わってくれって言ってる」
『あー、了解！栞先輩、忙しいの？』
遊「おれの頼みでレプリカの事調べてもらってるんだ。ちびレプリカが残ってるならあいつは生きてるかもしれないって」
『！…そっか。あ、伝言ありがとね』
通話を切り、3人に向き直る。
『お話中にすみませんでした』
寺「いや、大丈夫。それより、他の武器でも試してみない？」
『！お願いします！』
弧月、スコーピオン、レイガストの3種類の攻撃を何度も何度も受け、捌き方を体に叩き込む。腕を出すタイミング、角度、捌く方向。取り敢えずひと通り試す事ができた。
寺「お疲れ。実際に使ってみてどうだった？」
『えっと、今の感じだと全く問題ないです。重さや強度も注文以上ですし、使いやすいです。急なお願いだったのに、本当にありがとうございます！』
雷「そう思ってもらえて良かったよ。でも万が一不具合があったらすぐ来てね」
冬「そうだ、ついでにトリガーのメンテナンスもしといたからな」
鳴「またいつでも来てね。皐月ちゃんのデザインならいつでも大歓迎だ」
『はい！』
3人にもう一度お礼を言い、研究室を出た。
一度自室に戻り、遅めの朝食を済ませてから、ランク戦でもしようと訓練室へ向かう。時計を見ると10時半頃。訓練室周辺の様子をみると、いつもの3人に加え沢山の人がいる。この様子なら相手に困ることはないだろう。訓練室に着くと、気づいた人たちが声をかけてくれる。
米「お、皐月じゃん！お前、ヒマならいっちょバトろーぜ！」
出「よう。体はもういいのか？」
緑「皐月先輩！オレもバトりたーい‼」
『ちょ、よーすけ先輩に緑川、第一声がそれか…。出水先輩、心配してくれてありがと。私も3人とやりたい！』
米「じゃあちょうど4人だし、2対2とかどーよ？」
出「槍バカにしちゃいい考えじゃねーか」
緑「さんせーい！」
4人でブースに向かい、別々に入る。話し合いの結果、私の1回目のペアは緑川。転送前に軽く作戦を立て、換装する。
『トリガー
いつもとは違う新しい体、新しい装備での対戦。
〈ランク外対戦 2対2〉
よし、新トリガーのお披露目だ。
口角を上げ、唇をぺろりと舐める。
『さあ……戦闘開始』
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作者名：しとろん3号 | 作成日時：2019年2月6日 18時
