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49.未知の ページ4

『本部、こちら皐月!どこへ向かえばいいですか?』


とりあえず本部の方へ向かいつつ、通信を入れる。指示なしに動く訳にはいかないしね。


忍「本部の東、南、南西で一番近い所へ向かってくれ!近界民(ネイバー)の大群が分散してる!」


『了解!東に向かいます!』


沢「諏訪隊と風間隊も東に向かってるわ!」


『了解です、響子さん!』


グラスホッパーで空中を駆けながら答える。もうじき警戒区域に入るはずだ。お、うようよいるじゃん。気持ちわる。


近界民(ネイバー)を確認!攻撃を開始します!』


目の前の近界民(ネイバー)に向き直り、スコーピオンを構える。


『…戦闘開始!』


一瞬で三体のモールモッドを切り刻み、続けて前方に見えるバムスターを切り裂く。全て一撃だ。
目の届く範囲にいた近界民(ネイバー)はあらかた片付けた。「眼」を起動してみると、割と近くで諏訪隊と風間隊も戦闘をしていたようだ。他の方角も問題なさそう、なのだが。
…嫌な胸騒ぎがする。これくらいの規模なら正隊員の手にかかればなんて事ない。むしろ有利なのはボーダーの方だ。現に、他の部隊も着実に敵を倒している。

だが、迅さんの予知によればこれくらいで済むはずがない。警戒を緩めてはいけない…ん?
背後で物音がしたので振り返る。ついさっき倒したばかりのバムスターの"中"から何かが這い出てきた。何だあれ…今まで見た事のないタイプの近界民(ネイバー)なのか?とりあえず報告しないと。


『本部、こちら皐月!未知の近界民(ネイバー)を確認!戦闘しつつ特徴を調べます!』


忍「了解した!気をつけろよ!」


『はい、もちろんです!…鬼怒田さん、視覚情報の共有をお願いします。本部からも新型近界民(ネイバー)を確認してほしいし他の隊員にも見せておきたいので』


鬼「…本当にいいんだな?忍田本部長、隊員に事情を説明してくれ」


忍「了解だ。…全隊員に告ぐ!先程確認された新型近界民(ネイバー)はまだレーダーには映らないので今から視覚情報を共有する!"視え方の強さ"については各隊のオペレーターが対応する!以上だ!」


迅さんのあの日の言葉を思い出して思わず苦笑する。だけど眼は全く笑っていない。
ああー、生身に戻りたくないな。っと、そんな事より今は目の前の敵だ。二足歩行の今までとは違うフォルムの近界民(ネイバー)



さて、どうやって解体する(バラす)かな。

50.実験→←48.警戒



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作者名:しとろん3号 | 作成日時:2019年2月6日 18時

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