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十七夜 ページ18

「俺はあの野郎を警部に引渡してくっから、お前は俺の部屋で着替えてろ」


彼は羽織っていたジャケットを私へ着せ、それからカードキーを手に握らせた。

また、迷惑をかけてしまった…


頷くことしか出来ず、部屋に戻ってバッグを持つ。

下の階へ降りて、快斗の部屋へ入る。


のろのろとドレスを脱いで、真新しいロングドレスに着替える。

そのままぼふんとベッドへ身を投げ、枕に突っ伏す。


どういう訳か、涙が溢れて止まらない。
怖いのか、それとも快斗の事か、


快斗にそういう人がいると考えたら、何故か胸がぎゅっと締め付けられるように痛い。


彼に会ってから、私、色々とおかしい。


____________

その後は、私の気持ちも沈んでしまって全く楽しめなかった。

それに、私の事もあって二日間の日程に切り替わってしまった。それが発表されてから義兄達の視線が痛い。


今だってそう、


「あんた、東條家の面汚しよ!変な男に襲われかけるなんて。そのまま襲われたら良かったのに」


「お前のせいで夜会が台無しだ。どう責任を取るんだ」


今は帰っている最中。
急に甲板に呼び出された私は、こうして批難されていた。


「…すみません」


俯き、ぼそりと謝罪の言葉を述べる。


「そう思っているのだったら、ここから飛んだら?」


くすくすと意地の悪い笑みを向け、義兄達が嘲笑っている。

邪魔だから、ここから飛べと言うの?


「ほら、早く飛びなさいよ」

手摺の方へ、どんと押される。


「…嫌よ、貴方達の言うことを聞く義理はないわ…。それに私を襲ったあの男、貴方達が手配したのではなくて?現にいつも目立ってばかりで、私へ近付いた人を全て自分のものにしてきた貴女が放っておく訳ないもの、」


みるみる青ざめていく、彼らの顔。
図星のようね、


「…失礼致します」


私を囲んでいた彼らを避け、船内へ戻った。


帰ったら、恐ろしい事が待っているとも知らずに…

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蘇澳(プロフ) - 絲さん» 飛んできてくださってありがとうございます!よろしければまた読んでやってくださいませ〜 (4月25日 23時) (レス) id: 92b4cb2eaf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新通知を受け、すっ飛んできました…本当に大好きな作品なので、続編とっても嬉しいです( ; ; )楽しみにしてます♪ (4月25日 0時) (レス) @page43 id: 86d7744b06 (このIDを非表示/違反報告)
シアん。 - 軽く23回咳き込んだに見えてしまった (8月19日 8時) (レス) @page8 id: 2170ff9ae1 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - この小説私得だ…めっちゃ好きー。言葉に表せないくらい好きです!これからもがんばってください! (2019年11月3日 22時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - チイナさん» 私の拙い文章にそこまで言ってくださって本当にありがとうございます…!チイナさんのお言葉に感動して涙が出ました…そこまで私の作品を楽しんで下さりありがとうございました!感謝でいっぱいです! (2019年7月24日 19時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2019年4月15日 7時

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