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確かに否めない。それは分かる、分かるけど。
「何だ、酷い顔だな」
そんな率直に言います！？しかも私、女！
『…零さん、結婚して。お願い』
自分で言うけど情緒不安定か、私。心と表面テンション真逆すぎ。
「…諦めたのかと思ったが。久し振りの求婚だと思えば必死だな」
そう、必死よ。ほんとに死ぬ。
『駄目なの零さんじゃなきゃ。……っ、ごめん、変なこと言った』
ぐっと、手元のグラスを傾ける。はは笑える、こんな女らしくない奴に求婚されてもねぇ？好きになるわけないよね
「急に連絡してきたと思えば、いつもだが変だな」
『うわ、刺さる。否定しないけど』
普通好きでもない人に求婚しないからね、人は。
「なぁA、そろそろ聞いていいか。お前のその求婚について」
うわぁ、やっぱり気付くよね。零さんだもんね。
『だから、前言ったじゃない。零さんを助けたいって。なんでも気兼ねなく言えて、恋愛感情無いから何してようと気にならないし楽だろうし、後お見合いの話も来なくな__』
「嘘だな、それに真逆だ。お前は自分のことしか考えてないだろ。目的は…そうだな、俺の地位とかそこら辺か？」
そこまで分かるの？まあ、今日は動揺が隠せてないからかもだけど。
『…凄いね、そこまで分かっちゃうなんて。でも言わない。そして絶対零さんを手に入れる』
「はは、」
急に零さんが冷たく笑う。そして、私の顎を掴み力強い目で私を離さない。
「お前の嫌いな奴らと同じ顔をしてるな、今のお前」
冷水を被せられた様な気がした。頭が真っ白になって、息が出来ない。
私が大嫌いで憎いやつ__要はクソ親父やクソ兄と同じ顔をしてるってこと？
『…は』
「そんな顔をしてるお前が嫌ってる奴__其奴と同じ顔をしたお前を、誰が好きになる？」
待って、分からない。いつ私は間違った。
「幼い頃のお前は可愛かったよ、久しぶりに会った時のお前も。でも、お前が俺に結婚しろと言う時のお前は可愛くない。むしろ……嫌いだな」
『っ、は』
そんな顔で、言葉を選ばないで。最後まで私を傷つけないようにって。そしてさらりと伝票を持っていかないで。
「分かったら、金輪際俺に求婚をするな。それ以外は…良い奴なんだから」
金輪際求婚するなって、それ、諦めろってことじゃん。
まさにこれが踏んだり蹴ったりってやつだよね。
はは、もう駄目。どうでもいいや。
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ウミ(プロフ) - やばい。感情移入しすぎて泣いてしもた。 (2021年7月18日 8時) (
レス) id: a500a044fa (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - !!!( ﾟдﾟ)ﾊｯ!!!!続きが気になります……！！ (2020年12月22日 13時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘇澳 | 作成日時：2020年10月29日 23時
