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可愛い妹16 ページ25

Aの部屋まで迎えに行って、それから大型の電器屋へ行った。


俺の隣で、俺がパソコンを見てるのを見てるだけのAをからかう。


『何だよ。お前もちゃんと見ろよ、俺だけに任せようとしてねぇか?』


と、そう言うとAは反応良く口をすぼめて新商品の方へ消えていった。俺はそれを笑いを隠せずに見ていた。


ここでふと思う。

此奴は俺とここでこんなことしてていのかって。
いくら俺がパソコンのこと詳しくても、友達と行った方が良いじゃねぇか。


何で俺に声掛けたの。


Aの本心を知りたいけど、女々しい自分を見せたくなくてそんなこと口が裂けても聞けねぇ。


____


そんな気持ちを隠しながら、Aの様子を見に行ってみると、あいつは子供みたいに笑いながらキーボードを押して回っていた。


思わず笑みが溢れて、Aの頭に手を置きながら


『こら、何してんだA』


と、軽く脅してみるとAはわっと声を上げ、また子供っぽいと思って、ぶっと吹き出してしまう。


A 「キヨ兄が、真剣に見ろって言うから見てるんじゃん」


『キーボード押して回んのが真剣に見てるってことなのか?』


馬鹿だなぁと、笑いながらそう言うとAが一瞬俺を見つめて、すぐ目を逸らした。


何だ、と思っていると、Aが今度は明るい笑顔を見せて俺の方を向き、くいくいと俺の服の袖を引っ張った。


A 「ね、ね、これ押してみて!」


俺の袖を引っ張って、身長も違ぇから俺を見上げるようにそう言ったAに俺の心は見事にやられて、顔が緩む。


でも俺の中にはやり返したいという気持ちと、Aがこんなことするなら俺ももう少し踏み込んでしまおうと思って、どれどれとAの方へ顔を寄せたのだった。


そして、Aを囲うようにキーボードに手を置いた。


Aはどんな顔してっかなと、揶揄うようにAの顔を見ると、奴の顔はとんでもなく真っ赤になっていて。


何かを訴えるかのように俺を見つめたAに、くらっとした。

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蘇澳(プロフ) - りぃ@l」ω=さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても励みになりました^^*更新頑張りますのでこれからも末永くよろしくお願いします! (2020年3月2日 21時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ@l」ω=(プロフ) - 一気に読ませていただきました!すっごく面白いですー!キヨさんのこと、もっと好きになっちゃった…笑これからも投稿楽しみにしてますね!早く続き読みたいー (2020年3月2日 21時) (レス) id: b3c6beb7e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - しまちゃんさん» コメントありがとうございます!いつも皆さんに楽しんでもらえているか心配だったので良かったです!更新は変わらず遅いかと思いますが定期的に行うようにしますので、これからもよろしくお願いします!いつも読んでいただいてありがとうございます! (2020年2月29日 22時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
しまちゃん(プロフ) - 初めて感想失礼します!楽しく読ませて頂いてます!次どんな展開になるのか楽しみで毎度読むのにワクワクしてます!待ち遠しくて最初から何回か読み返したりしました、、!ご無理のないよう、素敵な小説更新するの楽しみにしてます! (2020年2月29日 20時) (レス) id: d2a5bc168d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2020年2月13日 20時

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