叶わない56 ページ22
『…え、嘘』
私の歌い手活動は私ひとりだけでやっているから、MIXも全部自分でやらないといけない。
新しく借りた部屋は少しお高めだったけど防音の部屋にしたので、録音も自室でやっているし、MIXだったりエンコードなんかもそう。まぁ、趣味の範囲内で歌い手してるので下手ですが。
そして、何と、今日。
『…私の、パソコンちゃん…』
二年連れ添ったノートパソコンが死んでしまいました。
画面部分とキーボード部分がぱっくりと外れて、電源付くんだけど画面真っ暗。
『どうしよ。…これ、大学のレポートとかでも使うのに…』
通販、私使うの下手だし、すぐ届かないからなぁ…
すると、ぱっとある人が思い浮かぶ。そう、こういう系詳しそうなあの人です。
今回はメッセージじゃいつ気付いてくれるか分からないので、電話をかけてみることに。二回目の電話で出てくれた。
『…もしもし？キヨ兄？』
キヨ 「ん、どうした。電話なんて珍しいな」
『…あの、キヨ兄にしか頼めないことなんだけど…』
キヨ 「何だよ勿体ぶって。なに？」
『…今さっきね、パソコンちゃんが死んじゃって…こういうの相談できるのキヨ兄くらいしか思い付かなくて…』
キヨ 「おうおう。そんで？」
『新しいの買おうと思ったんだけど、私、こういうの疎くて…何がいいかとか分かんないから、一緒に買いに行って欲しいなって…』
電話の奥で少し渋るような声が聞こえる。
あー、忙しいかなぁ…でも一人じゃ不安なんだよね…
でも、キヨ兄のこと困らせるのもアレだし…一人で頑張るか…
『…い、忙しいならいいの！気にしなくていいから…じゃあね』
と、諦めモードになって電話を切ろうとした瞬間、
キヨ 「…わかったわかった、一緒に買いに行ってやるから」
と、少し呆れたように言うキヨ兄。
別に無理しなくてもいいのに。
『でも、何かあったんじゃないの？無理しなくていいって…』
キヨ 「いいの、直ぐに必要なんだろ。荷物持ちも要るだろうし…」
じゃあ、少ししたら迎えに行くから準備しとけよ、なんて電話を切られる。
大丈夫なのかな、とか思いながらも、純粋にキヨ兄と出掛けるのが楽しみで、すぐにその気持ちは吹っ飛んだ。
想い人と出掛ける、という行為に凄く意識してしまう私だった。
___
いつもありがとうございます！
歌い手関連の所は少し調べたくらいで適当です。
関係者の方いらっしゃったらすみません。
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蘇澳(プロフ) - りぃ@l」ω=さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても励みになりました^^*更新頑張りますのでこれからも末永くよろしくお願いします！ (2020年3月2日 21時) (
レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ@l」ω=(プロフ) - 一気に読ませていただきました！すっごく面白いですー！キヨさんのこと、もっと好きになっちゃった…笑これからも投稿楽しみにしてますね！早く続き読みたいー (2020年3月2日 21時) (レス) id: b3c6beb7e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - しまちゃんさん» コメントありがとうございます！いつも皆さんに楽しんでもらえているか心配だったので良かったです！更新は変わらず遅いかと思いますが定期的に行うようにしますので、これからもよろしくお願いします！いつも読んでいただいてありがとうございます！ (2020年2月29日 22時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
しまちゃん(プロフ) - 初めて感想失礼します！楽しく読ませて頂いてます！次どんな展開になるのか楽しみで毎度読むのにワクワクしてます！待ち遠しくて最初から何回か読み返したりしました、、！ご無理のないよう、素敵な小説更新するの楽しみにしてます！ (2020年2月29日 20時) (レス) id: d2a5bc168d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘇澳 | 作成日時：2020年2月13日 20時
