兄の説教 ページ9
「に、兄。帰ってたんだ」
「あァ。そんなに血ィ付けて、何してきたンだァ?」
あ、死んだ。
「い、いやぁ〜。大それたことは…」
「お前、単独任務行ったろ」
バ、バレてる………。
兄は何故か、私の単独任務を嫌う。
一度、頬をひっぱたかれ事もある。
あぁ、またひっぱたかれるかなあ
「ご、ごめん。今回は首領に頼まれて、断れなくて……」
「俺は何も、殲滅任務すンなっつってるわけじゃねェンだ。単独ですンなっつってンだ」
またあれですか。
「じゃあ、誰に頼めばいいの。みんな忙しいじゃない。だから、私に頼んでるわけじゃん。だから一人になるのはしょうがない!」
「そンときは、誰か探せ!部下でもいいじゃねェか」
「部下にこんな姿見せたくない!」
こんな、
血に塗れたとこなんて……
顔を覆う。
すると、
「そうだよな、悪い。………でもな、お前に何かあったらと思うとなァ、どうにもじっとしていられねェンだ」
と、兄に抱きしめられる。
そう言って頭を撫でられる。
「そうやって、私を丸め込んで…」
兄は、私を丸め込むのが上手い。
「兄、やっぱり狡い……」
「あァ?何がだよ」
「わかんないならいいですー」
もう!
調子狂わせてきてー!
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作者名:蘇澳 | 作成日時:2018年4月7日 2時