ベテルギウスの泣く頃に。 (ページ7)

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Aside

不味いとはいえ捨てるのは憚られる。

誰かにあげるか？いや、こんなものを人にあげるなんて…………。

「やあ、柊」

おしるコーラの処分方法に頭を悩ませていると、吉良先輩を連れた基山キャプテンに声を掛けられた。

「何してるんだい？」

「………この、おしるコーラの処分方法を考えてます」

「飲めばいいんじゃないの？」

「不味すぎて飲めません」

と首を振る。

基山キャプテンの後ろでスマホを弄ってた吉良先輩が「げっ」と嫌そうな声を出す。

「なんつーおぞましいモン買ってんだ」

どうやらおしるコーラについて調べたようで、画面を見ながら面食らっている。

「買ったんじゃなくて西蔭さんに押し付けられたんです」

「そんなに不味いの？」

私の手からひょいっとおしるコーラの缶を取り上げるとグビっと飲んでしまった。

みるみるうちに顔が青くなる基山キャプテンに、吉良先輩は吹き出す。

「馬鹿じゃねぇの、不味いって言ってんのに飲むなんてよ」

「だ、大丈夫ですか？」

「………大丈夫だよ。これ、貰ってもいいかな？」

思いもよらぬ基山キャプテンの発言に「へ？」と間抜けな声を漏らす。

「いいですけど………」

「おいタツヤ、舌が狂ったんじゃねぇのか？」

吉良先輩がブーブー言うのにも気を留めず、「ありがとう」と言って去ってしまった。

ありがとうと言いたいのはこっちです。