ベテルギウスの泣く頃に。 (ページ13)

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Aside

「汚い真似を！」と騒ぎ出す日本代表。

そろそろ私も本腰入れてやらないと、と自らの頬を叩く。

日本ボールで試合が再開されると、稲森先輩や基山キャプテン、不動さんたちは着々とラフプレーを避けていく。

まるで韓国の動きを読んでいるかのように。

慣れているのか？でも日本でラフプレーばかりするチームなんて聞いたことが無い。

闘牛士の如く韓国を翻弄し、日本は反撃を始めた。

「必殺タクティクス！柔と鋼！」

鮮やかな連携でゴール前の豪炎寺さんに繋がったボール。

「ラストリゾート！」

豪炎寺さんが披露した新必殺技は、とんでもなかった。

とんでもないの一言で言うには惜しすぎる、だが言葉では上手く言い表せない凄まじいシュート。

凄い、やばい、えぐい、………こんな軽い言葉で形容して良い代物じゃない。

当然そのシュートはゴールに突き刺さり、日本は同点に追いついた。

「大丈夫？緊張してる？」

基山キャプテンに声をかけられて、一気に現実に戻された。

「大丈夫、です」

と答えたが基山キャプテンは尚、心配そうな面持ちでポジションに戻っていく。

シュートは凄かった、でも韓国はこれで豪炎寺さんに狙いを定めるはずだ。

守らないと……………。