俺の炎【妖怪ウォッチ】 (ページ3)

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三話ページ3

龍神side

自身の何倍もある巨大な龍の前に頭を下げて立ち並ぶ四人の妖怪。

我らは天狼四人衆。

この私…龍神をはじめとした、ムラマサ、マサムネ、クサナギの四人からなる天狼さまの近衛士である。ケンテン様とアマヒコ様よりの命令を聞き、実行する者。
何やら閻魔邸で不穏な空気が流れていると思っていた時に、ケンテン様より召集がかかった。

「ケンテンさま、どのような御用で」

「これより言い渡すのは極秘の案件だ。アマヒコ様の思念体を人間界へ避難させた事はお前たちも知っておろう。ぬらりひょんにいつ勘づかれるかもわからん」
「人間界へ向かい、思念体のアマヒコ様を見つけ、そして守れ。ワシはエンマ大王さまのお側に立ちこれ以上、御身体の黒化が進まぬよう対策を練る」

「…誰か残った方が良いのでは」

「ならん。お前たちが動くという事はそれなりの事情があるという証明だ。行け、一刻も早くあのお方をお守りせよ」

「「御意に」」

背中に三人を乗せ、姿隠しの術を施して空を舞う。天狼さまが貼られている結界の垣根を越えて、ズンズンと雲の脇をすり抜ける。やがてとある池から空中へと飛び出した。
そこはさくらニュータウン、その街中の公園にある池だった。波紋が広がるだけの水面を見る限り、人間にバレてはいないらしい。

「さて、どこにいらっしゃることやら」

「クサナギは分からぬか？」

「反応が薄い。わずかに妖力は感じるが…微妙だな」

「あの方のことだ。おそらく人目につかない場所を選ぶだろう」

ともかく私たちはおおもり山へ向かうこととなり、近くを根城にしている妖怪たちにそれとなく聞きながら、それらしい妖怪がいたという祠へとやってきた。

「ここか」

「のようだが」

背から降りたムラマサ達が刀に手をかけつつ先へと進む。万が一のことがあってはならない、十分に注意を払う。最奥へと辿り着き、周囲を探ればすぐにアマヒコさまは見つかった。

しかし、そのお姿は我々の想像を超えたものであった。

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