革命という名の逆転を【ヒロアカ】 (ページ28)

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２６話ページ28

咎side

ピーッ、ピーッ、ピーッ、ピーッ…

聞き慣れた音がする。

またかと自分でも呆れるほどにわかってる。発作が起きて倒れたんだ。しかも…あの人との対談中に

情けないな、ここまで弱ったか

悲しい結末に変わりはないけど、もう少しだけ足掻いてもいいじゃないか。死を恐れてるわけじゃない、ただまだ死にたくないだけだ。

俺の大切な後継をあの人に見てもらいたいから

『…何日だ。』

メンター８
「まだ半日ですよ。起きるのが早くなりましたね、少しは経過が良くなりました。」

『そうか、被験体に変化は』

メンター１
「ありません。順調に事は進んでいます。」

『ならいい。』

２人はわかってくれている。俺が痛いのが嫌いなのも、苦しいのが嫌いなのも、なにもかも…わがままって事も

全部知ってる。俺の大切な息子と娘だから

新しい弟になる出久を彼らに託す。それが一番の方法だと知っているから

…それでもどうか

『道は間違えるなよ。』

「「！」」

メンター１
「はい。必ず最高の人材にします。」

「貴方にはどんな文句も言わせないような、強く賢い戦士に」

メンター８
「当分は横になられた方がいいでしょう。体も鍛えなおすべきです。貴方の限界を知っておく必要がありますから」

『お前はいつもそう言う。優しいが、時にその優しさが人を迷わせる。』

メンター８
「私は医者です。優しさがなければ命は救えない」

『それはわからないぞ。まぁ、それがお前の歩む道だ。口出しはしないよ。』

『あの人と繋げてくれ…話がしたい。』

メンター１
「畏まりました。しばしお待ちください。」

部屋を出て行く１を見つめ、また目を閉じる。ゆったりとした呼吸を繰り返しながらベッドに身をまかせる。

暖かく、いい香りのする布団は俺を包み込んでくれる。とても落ち着く…

しばらくして機器が持ち込まれた。それを淡々と準備して行く中なにを話そうかと考えた。報告したいことや単に話したいことがたくさんあるんだ。

相手にしてくれなくたっていいさ

本心でなくともいい

俺を見てくれる貴方がいればそれで良い