空っぽの暗殺者【 ONE PIECE 】 (ページ29)

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２９話ページ29

ロズside

どのみちカタクリは言葉の意味をわかってるんだろうけども、こればかりは私自身の癖みたいなものだから、仕方がない。
まぁそれは置いておいてだ。

問題はこのメモ、シビックが電伝虫で受けた本部からの通達。

どうやら五老星がセンゴク元帥と総帥コングのみに、私が管轄下に入ったことを伝えたらしい。おかげさまで本部からは至急、休暇を取り消して帰って来いとの連絡が来たというわけだ。そしてコングからは直ちにマリージョアへ赴き組織編成を行なうようにと、双方から圧をかけられてしまっていた。

(どのみち我々という戦略を引き抜かせたくないんだろう。また立て直しが必要になるから、その点も踏まえてというところか)

「どーすんだい、ロズ。何だったら儂がどっちか片方に顔を出してやってもいいんだがね」

『どのみちコングがマリンフォードへ降りて来るだろうし、マリージョアには行かなくていいさ。それに、多分マリージョアに来いっていうのは五老星の言葉だろう』

「あれかい。儂らのことを承諾するかって話の返事かね」

『ええ、おそらく』

現在この海の力の均衡を維持しているのは、海軍、四皇、そして七武海という二大勢力の橋渡しのような役を持つ者たち。この三つが海上の勢力を抑え、今の海を治めているような形を得ている。

先日の交渉の際、一つ付け加えたのだ。
我々の犯罪的行為など、海賊たる行為と捉えられることを見逃せ。

と。
言わば我々を七武海と同様に扱えと言っているようなものだ。しかしこれを認可してもらえないのであれば、私が現在ビッグマムの手元にあるのだという、この事実をうまく利用できなくなる。

『これだけは何とか避けなくてはならない』

「で、返事を書かせるからわざわざ上まで登って来いというわけか。何ともまぁ、天竜人らしい計らいだな)

『まったくね』

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