空っぽの暗殺者【 ONE PIECE 】 (ページ15)

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１５話ページ15

シビックside

視線を感じたのは本部を出る直前、相手はそれからずっと、俺たちの後を尾けている。虫唾が走るようなその視線に、俺は静かに睨みを利かせる。

いつ、どうやって襲ってきてもいいように、準備は抜かりなくしてあるつもりだ。
俺たちの任務は常にロズさんを守ること。
無駄な感情はいらない。

必要なのは怒りと、強さ。
あとは執着心と執念。

俺たちはこれだけで強くなれる。

「…」

『好きにさせときなさい』

「はい」

あーあ、待てが出されちまった。

本当なら相手の首に俺の歯を立ててやるつもりだったのに。残念だなぁ…そう思いながらニタニタと内心笑い声を立てる。

ロズさんは決して優しいわけではない。

実際、彼女はとてつもなく残酷で残虐な人だ。人を殺すことに躊躇という言葉を当てはめない人を初めて見た…そう、言えるほどには。

「連中何を企んでるんですかね」

『数日前に政府が私たちの記録(ログ)を調べていると連絡が入った。何かを探してる』

「…ポーネグリフでしょうか」

「違う。もっと重要な何か」

会話に割り込んだのはコランで、彼女は付け加えるように「誰かを探しているんだ」と言った。
コランの派遣先であった西の国にサイファーポールが待ち伏せしていたらしく、なにやら人を探している様子だったとか。

その報告にロズさんはわずかに押し黙る。
何かが引っかかった時によくする癖だ。

『もし、私たちがどこかの海賊と接触するのを待っているとしたら…』

「…ああ、あるいは」

「可能性はありますね。＂白ひげ海賊団＂ですか」

「赤髪との接触は見られていませんし、大丈夫だとは思いますが」

ロジャーの血を引く人間を探している。

つまりはそういうことだろう。
俺たちならばその存在の発見に関しては近道になり得るだろう。

しかし、そんなことはさせない。

ロズさんが許さない。

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