3話 ページ4
Asid
「……そんな事知ってるけど」
こんのすけ「え"っ……」
「確か……おばあちゃんが審神者を辞めた後、親戚の人達がその場所を受け継いだんじゃ無かったの？」
こんのすけ「……はい。その場所が本丸です。
……縁さんがいた頃の本丸は、とても……とても平和で、笑顔が咲いているようで……
綺麗だったのです。」
「……何で過去形なの？今は……？今はどうなっているの？」
こんのすけ「今……あの本丸は
ブラック本丸となっています。」
「ブラック本丸？」
何だそれ……
ブラック企業的な？
こんのすけ「はい。ブラック本丸とは、審神者様が刀剣男士達に無理矢理自分の要望を受けさせたり、傷の手入れを行いもせずに何度も出陣させる事です。
そして、あるじ様の親戚の方々が、人間を全く信用出来ない刀剣男士ばかりにしてしまい……ブラック本丸と化しました。
その審神者様は刀剣男士達に殺害されました。
次の審神者様は……環境に耐えられなくなって自 殺をされました……」
「_______私の……親戚が……？」
頭が真っ白だった。
おばあちゃんは、私を引き取った後、少しの間は本丸という所によく行き来していたのを今でも覚えてる。
でもある日ぱったりと行かなくなって……
その後に……？
嘘でしょ……？
私の親戚が、刀剣男士達を傷つけていた……？
親戚が……刀剣男士に殺された？
こんのすけ「あるじ様には、縁様の霊力と誠に近いものを感じます。
あるじ様ならできます！！
刀剣男士達を…救ってあげて下さい！」
どうすればいいの？
大学だってある。今いるこの家だって、おばあちゃんの事だって。
それに、殺されてしまうかもしれない。
いや、殺されるのはほぼほぼ確定だろう。
「____ねぇ、私がもしここで審神者になる事を断ったら…どうなるの？」
ふと気になった。
私がここで断ったら？
こんのすけ「その場合は、他の審神者候補者様が審神者になられます。
確か……都内の女子高生だったと思います。」
女子高生……普通に楽しく暮らしているかもしれない女の子に……
私の親戚が招いた事態を背負わせる____？
殺されてしまうかもしれない。
そんなの_______
嫌だ。
「私______
審神者になるわ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こーひーゼリー | 作成日時：2017年3月22日 23時
