第十四幕 ページ16
・・・
「どおわああああ!!」と猫を死守しながら落ちていったドイツ。続いて日本、イタリアと落ちていく中で
自分だけは上手いこと受け身を取りながら着地を決めた。
『これだから動物は苦手なんだ!
今のところ懐いてくれてんのは…えっーと、…
アスター、ブラッキーにベルリッツ…ぽちくんたまとパフィ_』
「Aさん、前を見て下さい…、」
『ごめん日本見えんわ』
そう言うとフードを引きちぎって視界を広げさせてきた日本。お前の怪力はどこに???
ーー
「助けに…」
「来るどころか、」
「自ら地獄に飛び込んで来たアル…」
「HAHAHA!まさに万事休す!どうしよーう!!」
『ひっ、人が…』
「Aさんの人見知りってこの方たちにも発揮されるのですね…」
それは思った。
でも俺達言うて国だし、もはや何でもアリなのでは。
そして、その瞬間から、刻一刻と地球はピクト星人により蝕まれていっていたのである。
ーー
「こうなったらこれしかありません…!」
真っ白な機内でピクト星人に追い詰められたところを、
日本がわっと振り返りながら叫んだ。
「ピクト星の皆さん!、私たちは貴方たちを"おもてなし"に来ました!!」
『っは、』
それはどういうことだ、と周りが騒然とし始めたことをよそに日本は続けた。
「皆さん、冷静になってよく考えて見てください。彼らは地球を侵略に来たとはいえ、遥かピクト星からいらした立派なお客さまです!!
お客さまにおもてなしをするのは日本人…いえ、地球人として至極当然なこと。
さあ、これからみんなでピクト星人さんを接待しましょう!」
日本の熱弁を聞いてもなおポカンとしている一同。
そりゃそうだろう、ここで日本人ワールド展開させられても欧州じゃその手のサービスなんて皆無だ。
特に地中海沿岸とアメリカ大陸では。
露「接…待…?」
仏「おもて…、」
独「なし…?」
伊「ヴェ〜…」
英「なんか、…」
中「違う気するアルけど…、」
『それ本気?』
「よし!とにかくここは何でもやってみようじゃないか!!
HAHAHA!!!」
いつもより一段と高笑いをしたアメリカの許諾により、
渋々ながらも国達による"おもてなし"が開始された。
もちろん、ほんとに嫌だけど。
ーー
銀幕暇あるかなあ…日曜日のお昼くらいに更新できれば。
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作者名:RYP! | 作成日時:2022年8月11日 20時