過去編 グレた海賊VS脱走犯 ページ28
・・・
『というか、アン…「いいか?俺はイギリスだ」
_イギリスはどこへ連れてってる訳?こんな子供を』
「…そんなに知りたいか?」
一瞬、翡翠色の瞳がギラついたような気がしたが、
それもほんの一瞬のこと。
見間違いかな、と思うことにした。
『いや、こんないたいけな子供を拉致して嬲るような
海賊がいるのかって話』
「…お前ガキのくせして口達者じゃねぇか、…」
微妙な顔をしたイギリスを面白がっていると
ある部屋の前で急にピタッと止まった。
「さ、着いたぞ」
扉の前には”牢屋”と書かれている。
『え、ちょ…待ってよ、
イギリスって子供の教育習ってないの?』
「お前ほんと嫌味なやつだな、
アイツ思い出してきた…(変態お兄さん)
いいか、そこのお前はこのガキを殺すなよ、
今からクレトニア軍と話を繋げてお前を捕虜にする。」
じゃあ、そういうことで。と、イギリスは牢屋の前にいた
知らない海賊に鍵を渡して足早に去っていった。
ーーー
「…よう。小僧…、」
『…おじさん、さっきのイギリスより年上でしょ。
あんなのの言いなりになって悲しく思わないの』
小僧、といった海賊にちょっとした罪悪感を与えようと
正論を突きつけて、揺さぶりをかけてみることにした。
だがしかし、返ってきた言葉はすこし予想外。
「ああ、確かに俺はあのイギリスよりかは年上だ。
家に妻と子供を残して来たんだ。お前くらいのな、
…でも俺は…、
あいつの部下だから言うことを聞かなきゃいけない…。
俺だって、ここから逃げ…なんでもないさ、」
『へぇ、おじさんも苦労してんだね』
「まぁな、って…この話はここまでだ!!!小僧!!
お前は大人しく牢屋に…うぐァッ!!?」
『さてと、…』
逃げるか。
牢屋へと連れ込もうとしたおじさんの首をドカッと蹴り、
気絶させたところで鍵云々を奪って逃走。
恐らく、イギリスが向かった通路は右側だから、
元来た道を辿って走ることに。
『はァッ…、うァッ…、』
まだ子供なのに、なんて大人びた事を思いながら走った。
『こんな子供でごめんよ
おじさん、』
子供とは思えない、酷く冷たく放った一言が、
喉の奥をもどかしくさせた。
ーーー
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うさぎ丸(プロフ) - 親分推しにはたまらん回 (2022年7月17日 8時) (レス) @page38 id: 330c134a9f (このIDを非表示/違反報告)
トレーダ - 絵上手いですね!絵が上手い人って憧れます! (2022年7月12日 0時) (レス) @page23 id: 36f3d357e5 (このIDを非表示/違反報告)
RYP!(プロフ) - うさぎ丸さん» ありがとうございます!!後でもう一度書き加えるかもです (2022年7月10日 22時) (レス) @page22 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ丸(プロフ) - 絵可愛い......しゅき............ (2022年7月10日 21時) (レス) @page22 id: 330c134a9f (このIDを非表示/違反報告)
トレーダ - 今日の更新最高! (2022年7月9日 13時) (レス) @page16 id: 36f3d357e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RYP! | 作成日時:2022年7月2日 16時