第168話 そそっかしい ページ14
×××
『帰りたいんだけど』
｢はいはい、会議始まってすらないからね｣
自分の独白に対しても我が子をあやすかの様に返答を返してくれているのはフランス。珍しい組み合わせだな、と思ったのはお互い様らしく、今回の会議の隣席者だった。
しかしそんな会議はいつまで経っても始まらない。
今回のホスト国はイギリス・ロンドン郊外。
その文面を見た瞬間に｢ああ、行きたくない。｣と体が硬直したのを覚えている。
そんな自分に嘘をつくようにして頬を掠める人々の声に焦りを隠しつつ、今回の会場まで重たい足を運ぶことにした。
…というのに。
｢もう開始時刻過ぎてるよ、やっぱり坊ちゃんなんかに任せるのが間違ってたんじゃないの？｣
『あはは…、それはどうだろう…＿＿あっ、…わわわわ！！』
プルルルと独特の機械音が鼓膜を揺らし会場内に響き渡る。
マナーモードにしていなかった事の焦りからか、思わず携帯を落としそうになりギリギリのところでキャッチした。
｢そそっかしいね〜Aちゃんは…、どうせこのままでも始まりそうにないから出てきちゃえば？｣
"出てきちゃえば"というのは電話のことを指すであろうつまらなそうに髪を弄り遊ぶフランスがそう言った。
『…はい、なんでしょうか』
《上司》と書かれた名前に一瞬息が詰まったものの、日本御用達の営業スマイルにより難を乗り切ろうとする。
《｢あー、Aくん？悪いんだけどさあ今日の会議
イギリスくんの所の上司が時間ずらすからって｣》
『………はい？』
ガタン、と椅子から立ち上がり、周りから視線が集まるが、そんなのお構い無しだ。
《｢だからね？他の方々にも伝えとい＿＿＿＿…｣》
衝動が収まらないが故にプツリと切った携帯を見つめる私に続き、空虚な時間が続いていた。
『イギリスサンノトコロノジョウシサンガカイギノジカンヲズラシマシタ』
｢っはぁ！？眉毛んところの上司が時間をずらしたって！！？｣
さり気ない一言がフランスという拡声器を通した事で一気に周りに伝わってしまう。それに対する反応は怒りを覚える人も入れば気怠そうにする人と千差万別。
てか、こういう時に便利だなお前。
｢アイツの家っていつも唐突だよな〜。でもお兄さんの所に連絡来てないんじゃ…＿
ってうわ、ピカルディーからちゃんと来てるし、｣
『手立ては無しか…。』
ーー
ネタ尽きた
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RYP！(プロフ) - おまけ書いてて一番楽しかったです。特にプロローグが一番好きですね。ココ息抜き (7月30日 0時) (
レス) id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
蝋梅＠世界史好き(プロフ) - 確かに、ヘタリアで性格が似てる兄弟姉妹って見たことないですね........ (5月27日 14時) (レス) @page17 id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
rey - RYP！さん» ですよね、ヘタクラのリア友とはオリキャラ作って勝手に絡ませてニヤニヤしてますn(((((( (5月15日 22時) (レス) id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
RYP！(プロフ) - reyさん» コメントありがとうございます！ですよね、ポルトさんは個人的に色気と言うよりえっっっっっ(( (5月14日 10時) (レス) @page3 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
rey - 初めてコメントさせていただきます、続編おめでとうございます！！このシリーズずっと読んでいたのでうれしいです.....それと157話激しく同意です。ポルトさんは何より色気g(((おい (5月5日 6時) (レス) id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RYP！ | 作成日時：2023年4月25日 21時
