第8話 Part5 黄色ブドウ球菌 ページ40
× × ×
ガラガラと建物が崩れ、白血球達はその餌食となった。
近くにいた赤血球もその轟音と煙に咳き込み、例の現場の方を見た。
｢白血球さん達は…！｣
煙が少しづつ消え、ぼんやりとした人影が映っていた。
ーー
『く、近頃の黄色ブドウ球菌ってのはこんな荒い真似するようになったの？
前の可憐さが好きだったんだけどな。(大嘘)
横暴ブドウ球菌とかに改名すれば？』
若干の嘲笑を含んだ声色で気だるげに立っていたのは白血球の中でも異質だと思われていたAだった。
｢あら、他の白血球に比べたらアンタが一番まともだったみたいね?仲間を見てみなさいよ、
__その有様!!｣
黄色ブドウ球菌がさした方向には、瓦礫に体が埋もれ、足だけ出た白血球達がズラリと並んでいた。
｢手も足も出ないみたいね!
いや、足は出てるか!あーーはははは!!｣
『お前ら…、
ギャハハハハ！！！これじゃ白血球じゃなくて黒血球じゃん！！黒焦げーズ爆誕！』
どこがツボに入ったのか自分でも分からないくらい、その光景で一人Aは爆笑した。
仲間がやられている様を戒めに見せつけた黄色ブドウ球菌はその反応に一瞬だけ引いた。
(死んでは…ない、まだ生きてる)
自分では歯が立たないことを悟ったため、今は必死に気を逸らすことに徹した。ちなみに黒焦げーズの下りは本当に本心だった。
｢さて、残る好中球はアンタだけよ…私たちの義理の妹の分まで復讐してやるわ!!｣
『へェ、本当に俺が逃げただけだと思ってるんだね？
手も足も出せるくせに、肝心の頭は空っぽなんだ』
｢うるさいわね!!
アンタら好中球なんて、八つ裂きにし__｣
黄色ブドウ球菌がこちらに向けて拳を振り下ろしかけたその時だった。ガジャアアア！！と後方の壁が破壊され、全身防護服の人が出てきたのは。
『探し回った甲斐…あったね』
皆がその音に気を取られている隙に、埋まったままの白血球達をスポスポと抜いていく。
普通に重かった。
｢お、…お前か、…｣
『よ、一級フラグ建築士』
初手はぱっつん髪のソイツ、2048番を引っこ抜いたようだった。次々と抜いて絡まったフィブリンを外したりしていくが、誰一人として目の焦点が定まっていなかった。
｢た、単球さんを呼んだのか…、｣
『あー…血管内で、の話だけど』
1146番に言った。
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RYP！(プロフ) - 本当に筆折れたりしがちな作者の尻を引っぱたいてくれてありがとうございます!!そんなに楽しみにしていただけたなんて…。練ってはいるんですけどね、…筆が!!…｢コイツどーせ面倒くさくなってんだな｣って思ってやって下さい( ߹꒳߹ ) (12月25日 23時) (
レス) @page35 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - わっ…‼︎凄く嬉しいです...‼︎‼︎コメントした時点でもう更新ないかな、と思っていたのでまさかのサプライズ的で本当にもうサンタさんありがとうー！！！って感じでもう本当に嬉しいです😭💕 (12月24日 6時) (レス) @page35 id: edc1be7ede (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 黄色ブドウ球菌の更新楽しみにお待ちしております!!! (2023年4月23日 9時) (レス) @page35 id: a43bf613b6 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - ヒ……APHの方から来たんですけどめっちゃ好きです…。 テスト勉強大変そうですが、負けずに頑張ってください…好きです……………… (2023年2月19日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
しょう - めっちゃ好みでした！続き楽しみです！テスト頑張ってください！ (2022年6月20日 23時) (レス) @page22 id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RYP！ | 作成日時：2022年5月21日 21時
