第8話 Part4 黄色ブドウ球菌 ページ39
× × ×
俺の切り方とは異なって返り血をバチバチに被るスタイルの友人たちには、一周まわって感服するくらいだった。(皮肉)
「フッ、見ろ!残すはアイツらだけだ。
このまま行けるぞ!!」
逆・数の暴力と化した好中球組で押しにかかるが、サラッと2048番が投下したフラグに嫌な予感を感じた。
「何度来ても同じだぜ、黄色ブドウ球菌。
仲間全員殺されるのがオチだ!」
「…果たしてそうかしら?」
黄色ブドウ球菌はそう呟くと仲間に合図を出し、なんとブドウのように宙で隊列を組み始めた。
なんとも手のこった事をなさるものだ、と若干呆れた。
「何…!!奴らまるでブドウのように…!!」
「黄色ブドウ球菌、合・体!!!」
ーー
「おほほほほ!!今回の私は一味違うわよ!」
『でかッ』
こんな単純な感想しか抱かなかったのは申し訳ないが、それだけ大きくなっていたのだ。
「一味!?じゃあ喰ってやろうじゃねぇか!!」
『そういう意味じゃないだろ』
4989番が別の意味で食ってかかったが、それは帰って逆効果となる。
合体して巨大になった黄色ブドウ球菌は、血管内皮細胞から貼ってあったフィブリンをブチりと引き裂いて見せた。
「地中からネット…!?、いやあれは_!」
『フラグ回収か』
俺の目はそれを捉えたきりビュンと素早く、かつ敵の手が届かない距離まで全力で逃げた。
今は敵に背中を向けるなとかいう骨髄球時代の教訓に構ってなどいられない。
確かに見覚えがあるとするなら、アレは…___。
「あッ、待てA__ッそうか、まずいっ…!!」
「これに見覚えあるでしょう?
__そう、フィブリン」
瞬く間に白血球たちはフィブリンによって身体を縛られ、電流を流されてしまった。逃げ去った一人の小さな白血球を除いては。
「な…何これ…」
「う、…聞いたことがある…黄色ブドウ球菌の作戦の一つ…。
フィブリンを纏うことで攻撃を防ぐ…、
技の名前はたしかコアグ…__」
「人の説明取ってんじゃないわよ!
そうよ、コアグラーゼ…今のアタシは防御力も攻撃力も段違いの
無敵状態なのよ!!
あんたらザコの攻撃は全て通用しない、そしてこの攻撃力で!
アンタらもおしまいねーーッ!」
高笑いをする黄色ブドウ球菌は、電気ショックを流された事で黒焦げになってしまった白血球たちを瓦礫の方へと叩きつけた。
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RYP!(プロフ) - 本当に筆折れたりしがちな作者の尻を引っぱたいてくれてありがとうございます!!そんなに楽しみにしていただけたなんて…。練ってはいるんですけどね、…筆が!!…「コイツどーせ面倒くさくなってんだな」って思ってやって下さい( ߹꒳߹ ) (12月25日 23時) (レス) @page35 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - わっ…‼︎凄く嬉しいです...‼︎‼︎コメントした時点でもう更新ないかな、と思っていたのでまさかのサプライズ的で本当にもうサンタさんありがとうー!!!って感じでもう本当に嬉しいです😭💕 (12月24日 6時) (レス) @page35 id: edc1be7ede (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 黄色ブドウ球菌の更新楽しみにお待ちしております!!! (2023年4月23日 9時) (レス) @page35 id: a43bf613b6 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - ヒ……APHの方から来たんですけどめっちゃ好きです…。 テスト勉強大変そうですが、負けずに頑張ってください…好きです……………… (2023年2月19日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
しょう - めっちゃ好みでした!続き楽しみです!テスト頑張ってください! (2022年6月20日 23時) (レス) @page22 id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RYP! | 作成日時:2022年5月21日 21時