第7話 Part9 がん細胞 ページ29
× × ×
「"バグり野郎"だと…?、"殺す"だと…!?
こんの野郎…!!人を不良品扱いしやがって…!!
何様のつもりだお前らは…!!
なんで殺されなきゃならないんだ!!」
そんながん細胞の怒りが声となり木霊する。
震える口先で、必死にそう訴えた。
「何も悪いことなんかしてないのに…!!
ただ、生まれてきただけなのに!
お前らの方こそ…、ぶっ殺してやる…!!」
「うぐッ…!、」
そう言うと三人を縛り続けていたがん細胞の触手のようなものが一気に空中まで伸びた。
身動きの取れないまま触手が下へ叩きつけようとしたその瞬間。
『お、派手にやってますね〜。』
何があったのか。
触手は空中に弾け飛び、切れた腕から血が大量に飛沫を上げた。
状況が理解できないがん細胞にAは自前のナイフをクルクルと器用に回して遊ぶ。
「…ッ、お前はさっきの…!!」
『いやもうなんかね。頭痛いとか気持ち悪いとか言ってらんなくて。そんな俺の方が気持ち悪いわみたいな。』
サボるのに良い口実だと思ったんだけどな、なんて苦渋を零すA。
そんな気の抜けたAのペースに気を取られ、まんまとそれに乗っかってしまうがん細胞。
『ていうか見てみ?彼処でぶっ倒れてる
「ッ、何故笑っていられる!?お前の仲間が死にかけてるんだぞ…!!」
『なんでって…傷だらけでボロボロな方が萌えない?(衝撃の告白)』
「は??」
『え?』
本当はがん細胞を油断させ、なるべく味方に危害を加えないようにさせるための手段。頭が回る故に、自分の性格を
A=アホだと認識づけたいのだ。
だからあくまでも、気を立てないように。アホな風にして穏便に。そう考えていた。
『細胞さんも不憫だよね。こんな事になっちゃって、
普通に生きたかったでしょ?』
ゔう、と背伸びしながらそう聞くと、彼は身体をわなわなと震えさせ、「元は…」と口にした。
「ぼ…僕だって元は…!!普通の細胞だったんだ!!
君たちとの味方になる筈だったんだ…!!
普通に活躍して、普通の細胞として…!自分の仕事を全うする筈だったんだ…!!」
『うんうん。でも俺見て、普通に自分の仕事全うして無い、仕事辞めたい一般細胞になりたい。
絶対この仕事向いてない。分かる??』
ーー
路線はギャグだった()
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RYP!(プロフ) - 本当に筆折れたりしがちな作者の尻を引っぱたいてくれてありがとうございます!!そんなに楽しみにしていただけたなんて…。練ってはいるんですけどね、…筆が!!…「コイツどーせ面倒くさくなってんだな」って思ってやって下さい( ߹꒳߹ ) (12月25日 23時) (レス) @page35 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - わっ…‼︎凄く嬉しいです...‼︎‼︎コメントした時点でもう更新ないかな、と思っていたのでまさかのサプライズ的で本当にもうサンタさんありがとうー!!!って感じでもう本当に嬉しいです😭💕 (12月24日 6時) (レス) @page35 id: edc1be7ede (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 黄色ブドウ球菌の更新楽しみにお待ちしております!!! (2023年4月23日 9時) (レス) @page35 id: a43bf613b6 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - ヒ……APHの方から来たんですけどめっちゃ好きです…。 テスト勉強大変そうですが、負けずに頑張ってください…好きです……………… (2023年2月19日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
しょう - めっちゃ好みでした!続き楽しみです!テスト頑張ってください! (2022年6月20日 23時) (レス) @page22 id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RYP! | 作成日時:2022年5月21日 21時