第7話 Part6 がん細胞 ページ26
× × ×
『…というかお二方、すごい量の荷物ですね…、』
それにしてもだ。その異質な量の栄養分、酸素に目がいくもので。
「そう、私達も変だとは思ったんだけどね…」
「そうなんです!大量に注文が入っていて…、」
『…それって何処に?』
「ええっと〜…あの団地からです!!」
赤血球ちゃんがそう言って指さした方向は、つい前にキラーT氏やNKの姉貴、そして我が友人達と向かった…
あの廃墟のような団地だった。
『…ッ、マズイ…!』
悪寒がした。
無事でいてくれと、身体が自然と動き出す。
ーー
「ッ…数が多いな!!
マズイぞ…!キラーT!このままだとNKと細胞くんが危ない!!」
「馬鹿野郎!!他の奴より
今この場所にいる自分たちの心配をしやがれ___」
「うわあああ〜ッ!!!」
キラーT細胞がそう言いかけた瞬間、
遠方から飛んでくる人と衝動で壁は抉れた。
辺りに舞う砂埃に咳き込む当の本人、それは_。
「あっ!NK!
テメェ!散々啖呵切っといてそのザマか!?」
「あ〜ら。お二人さんこそオシャレな格好ね。
ところであの子は?」
「あぁ、Aなら戻らせた。あまりにも気分が悪そうだったのでな」
白血球が事情を伝えると、NK細胞は少しの間考える素振りを見せ一言、
「そう…、」
と呟くのだった。
それにすかさずキラーT細胞が野次を飛ばす。
「けっ、負け惜しみ言うなよ!勝手な行動ばっかしやがって!!」
「うっっさいわね馬鹿!
癌細胞に気づかないボンクラ二人組が!!」
「あ゙あ゙!!?なんだと!?」
「お前ら!こんな時に喧嘩するな!!NK!
それよりお前、あの細胞は…!」
白血球は何かを感じ取ったようだが、確認の意味も含めて尋ねる。
「鈍いヤツね…
アイツなら…あそこよ!」
ガシンとナイフを正面に突き立てて目の前の標的を睨みつけたNK細胞。
1146番とキラーT細胞もその先に目をやると目の前にがん細胞が向かってきていた。
向かってきた衝撃で地盤が崩れ、身体がブワッと宙に舞う感覚。
しかし咄嗟の受身を取り体制を立て直し、一斉に武器を構える。
ーー
「なっ…!が、がん細胞だと…!?」
「フッ、三人揃ったね…。あと一人足りないけど、今は君たちと僕。三対一って訳だ」
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RYP!(プロフ) - 本当に筆折れたりしがちな作者の尻を引っぱたいてくれてありがとうございます!!そんなに楽しみにしていただけたなんて…。練ってはいるんですけどね、…筆が!!…「コイツどーせ面倒くさくなってんだな」って思ってやって下さい( ߹꒳߹ ) (12月25日 23時) (レス) @page35 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - わっ…‼︎凄く嬉しいです...‼︎‼︎コメントした時点でもう更新ないかな、と思っていたのでまさかのサプライズ的で本当にもうサンタさんありがとうー!!!って感じでもう本当に嬉しいです😭💕 (12月24日 6時) (レス) @page35 id: edc1be7ede (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 黄色ブドウ球菌の更新楽しみにお待ちしております!!! (2023年4月23日 9時) (レス) @page35 id: a43bf613b6 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - ヒ……APHの方から来たんですけどめっちゃ好きです…。 テスト勉強大変そうですが、負けずに頑張ってください…好きです……………… (2023年2月19日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
しょう - めっちゃ好みでした!続き楽しみです!テスト頑張ってください! (2022年6月20日 23時) (レス) @page22 id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RYP! | 作成日時:2022年5月21日 21時