特別編 Part4 風邪症候群 ページ16
× × ×
「免疫系って、いっつも偉そうで乱暴で、ムカついてたけど…
からかってみると楽しいな、ハハハッ！
…でもそろそろ仕事に戻んなきゃな…」
「キシャ〜…」
「えっ、うちに来るって？？」
「キシャ〜！」
にんまりとした笑顔をうかべた、ヘンテコな帽子をかぶった細胞に言う。
「そうだな、お茶でも飲んでいきなよ」
「キシャ〜」
ーーーー
「俺さ、1人立ちしてから毎日毎日細胞分裂の仕事ばっかで…だから友達とかも全然いなくてさ＿
よかったら、これからも仲良くしてくれよ」
「キシャ〜！」
「そういや聞いてなかったけど、お前何細胞？」
「…キシャ〜？」
「頭の帽子、オシャレだね」
笑いを含めた声で、帽子について指摘をした。
すると、何かを取り出そうとし始めた細胞。
「キシャシャ〜…」
取り出したのは青い帽子に黄色の星柄が入った、
これまたその細胞が着けているヘンテコな帽子であった。
「っえ？なあに、これ？」
やがて少しづつその帽子は肥大化していき、禍々しさを放っていた。
「帽子…なの？え？くれるの？…
被れって…いや、良いよ…。悪いって…」
あげる、と言うよりは被れ、と命令のようにも取れる言い方に、一般細胞も少しずつ焦りを覚えた。
それに伴って、帽子のようなものを被ることに渋っている一般細胞に怒りをあらわにし始めた。
「キシャァ〜！！」
「え、いやちょっと…！
何、どうしたの…！」
「キシャアア”ア””!!!!」
帽子だと思われていたそれは縁の部分に牙のようなものが付いていて、
恐らく寄生していたのだと思われる。
「うわぁーっ！！！！！」
･･･
「助けて〜っ！！！！！」
気が付けば、窓の方にも、たくさんの数に増殖されていた。
「こんなにいっぱいい"る"う"〜！！！！」
「うわぁー！！！」
細胞たちが逃げ惑う中、
「キーシャーッ！！！！！」
さらに増殖拡大範囲を広めていく細胞が、帽子をばら撒き、一般細胞の臀部や顔に噛み付く。
挙句の果てには、分裂装置にまで手を出した。
「やめろ、！分裂装置に手を出すなよ！！乗っ取る気か…！？おい！！
お前、まさか＿
ウイルス感染細胞だったのか…！！？？」
ーーーー
よく考えたらウイルス感染細胞「キシャー」しか言ってねぇ。
特別編 Part5 風邪症候群→←特別編 Part3 風邪症候群
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RYP！(プロフ) - 本当に筆折れたりしがちな作者の尻を引っぱたいてくれてありがとうございます!!そんなに楽しみにしていただけたなんて…。練ってはいるんですけどね、…筆が!!…｢コイツどーせ面倒くさくなってんだな｣って思ってやって下さい( ߹꒳߹ ) (12月25日 23時) (
レス) @page35 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - わっ…‼︎凄く嬉しいです...‼︎‼︎コメントした時点でもう更新ないかな、と思っていたのでまさかのサプライズ的で本当にもうサンタさんありがとうー！！！って感じでもう本当に嬉しいです😭💕 (12月24日 6時) (レス) @page35 id: edc1be7ede (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 黄色ブドウ球菌の更新楽しみにお待ちしております!!! (2023年4月23日 9時) (レス) @page35 id: a43bf613b6 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - ヒ……APHの方から来たんですけどめっちゃ好きです…。 テスト勉強大変そうですが、負けずに頑張ってください…好きです……………… (2023年2月19日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
しょう - めっちゃ好みでした！続き楽しみです！テスト頑張ってください！ (2022年6月20日 23時) (レス) @page22 id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RYP！ | 作成日時：2022年5月21日 21時
