説明会 ページ27
「キルアの不合格は変わらんし、お主達の合格もまた変わらぬ」
ネテロ会長が言い終えると
ビーンズはゆっくりと前に出て
「えー、それでは、説明会を再開します」
と言ってカードを皆に見せるようにして持った
「皆さんにお渡ししたこのカードが、ハンターライセンスです。このカードがあれば、民間人が入国禁止の約90％と、立ち入り禁止区域の約75％まで入る事が可能になります」
そう言われて私は自分に渡されたハンターライセンスを見た
こんな小さなカード一つにそれだけの権力が詰まっているのだ
うっかり失くしでもしたら大変な事になる
「更に、公的施設の95％はタダで使用出来、銀行からの融資は一流企業並みに受けられます。売れば人生7回くらい遊んで過ごせますし、持っているだけでも、一生遊んで暮らせる筈です。」
私はハンターライセンスを売れる事に1番驚いた気がする
これを売ってしまったらハンター試験なんて必要ないのではないかと思ったりもしたが
まぁ、そこら辺は上手くやっているのだろう
「それだけに紛失、盗難には十分気をつけて下さい再発行は致しません。我々の統計では、ハンター試験に合格出来た5人に1人が1年以内に、何らかの形でカードを失くしています」
それを聞いて私はカードを握り直した
きっとハンターからカードを奪って闇オークションなんかに売る人がいるんだ
売れば人生が7回も遊べる程の大金が貰えるのだ
よく考えてみたら狙われないわけがない
「プロになられたあなた方の最初の試練は、カードを守る事と言っていいでしょう。後は、あなた方次第です。試練を乗り越え、自分の力を信じて夢に向かって前進してください」
ビーンズが説明を終えると
「では、ここにいる8名を新しくハンターとして任命する」
ネテロ会長がそう言い
こうして私達は改めて正式なハンターとなった
私はライセンスを見ながら部屋を出る
私は特に理由もなくハンター試験を受けた
そして私は変わった
最初こそ人と触れるだけで身体が震え恐怖を覚えていたのに
今ではすっかりそうなる事はなくなった
もう私が望むことなんて、ないのではないか
そう考えていると辺りに緩やかな心地よい風が吹く
首に掛けている羽のネックレスが揺れる
ふと羽を見ると、太陽の光を浴びて綺麗に光っているように見えた
私はそっと羽を手に取る
そう言えば、私は翼人だと疑われるようなことが何度かあった
いや、疑われているだけじゃない
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名無し - もっと作ってほしいです！続編見たい… (2023年2月20日 20時) (
レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Skin | 作成日時：2019年2月24日 20時
