199番 ページ3
「あーあ、言わんこっちゃない」
「あっはっは！ バッチリ鳩尾」
「ありゃあ地獄だぜ」
3人組は笑っていた
私はまだ痛むお腹を抑えて立とうとするが
上手く力が入らない
するとキルアは平然とした顔で起き上がった
「なんだ？ 手加減してやったのか」
「やっぱりイモリは優しいねぇ」
「あ、あ、あぁ……」
蹴ったやつは狼狽えていた
多分本気で蹴ったのだろう
キルアは私を見ると鋭くイモリと呼ばれた男を睨む
「ひっ……」
イモリは小さく悲鳴を上げ数歩下がる
するとキルアはポケットから誰かのプレートを取り出し
「198番……ね」
と言ってもう一度イモリを睨んだ
イモリはそれを見て急いで自分のポケットを探すが
その中は空っぽだった
「Aが言うにはお前らのどれかが当たりだから……」
と言ってキルアはイモリと話していた2人を睨みつける
そのうちの一人が何やらボソッと呟いたかと思うと
キルアを囲み始めた
「邪魔だ」
「うっ……」
イモリに今度は蹴られ数メートル吹っ飛んで大木に当たる
それを見てキルアの目は更に鋭くなり
「動くな」
3人組のうちの一人
赤い服を着た男を捕まえ
その首あの時のように変形させた手を向けた
キルアの手があと少し横にズレれば男の首は切られるだろう
キルアの爪の先端が男に少しあたる
男の首から血が滴る
男は恐怖で顔を歪ませた
男を拘束している間にキルアはその男のナンバープレートを奪った
「こっちは197番か……なら」
キルアは黄色のこの中では1番巨漢な男を睨む
「お前が199番か」
男は冷や汗を垂らし、逃げる隙を伺っているようだ
すると男は自分の199と書かれたプレートをキルアに投げつけ
「お前ら！ 行くぞ！」
と言って2人を連れて逃げていった
3人組が消えると
キルアはすぐに私に駆け寄ってきて
「大丈夫か？」
と言って手を差し出してきた
私はその手を取りゆっくりと起き上がる
お腹と背中がすごく痛む
手や足にも所々細かい傷があった
まだトリックタワーの時の傷も治りかけだったんだけどな……
私の様子を見てキルアは恐ろしい顔をして
「アイツら次会った時はタダじゃおかねぇぞ」
と言って3人組が逃げた方向を睨んだ
「わ、私は大丈夫だよ。こう見えて、結構頑丈だから」
私は痛む腹を抑えてる立ち上がる
「バカお前！ ったく……」
キルアは止めようとしたが
「無茶だけはすんなよ」
と言ってそっぽを向いて歩き出す
足を引っ張るのは御免だ
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名無し - もっと作ってほしいです！続編見たい… (2023年2月20日 20時) (
レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Skin | 作成日時：2019年2月24日 20時
