嫌な音 ページ13
「死んでも言うかよ！ 偉そうにしやがって……」
「じゃあゴンも同じだ……！」
クラピカにそう言われるも
レオリオは納得がつかない様子だ
「わかってる！ わかってるよ……ただ、ここは参ったするしかねぇだろ！」
「矛盾だらけだが、気持ちはよく分かる！」
レオリオとクラピカが話してる間にも
ゴンはまたハンゾーに蹴られていた
鈍い音が室内に響き渡る
もうどのくらい時間が経過したのだろうか
何度殴られても立ち上がろうとするゴンにハンゾーは更なる追い打ちを仕掛けていった
それでも尚ゴンは立ち上がろうとした
しかしその度にハンゾーにボコボコにされていった
床には、ゴンの血が擦れた後がそこら中にあった
「ゴン……」
私はもう見てられなくなり
静かに下を向いた
「3時間……だぜ……」
「もう血反吐も出なくなってるぞ」
他の受験生からもゴンを気遣う声がチラホラと聞こえるようになってきた
「起きろ」
倒れているゴンにハンゾーはそう言うが
ゴンは足をピクピクと動かすだけで
まるで力が入っていなかった
そんな様子を見てとうとう堪忍袋の緒が切れたのか
「いい加減にしやがれ！ ぶっ殺すぞテメェ！」
レオリオが叫んだ
「俺が代わりに相手してやるぜ！」
ハンゾーはゆっくりと私達の方に振り返った
「見るに堪えないなら消えろよ、これからもっと酷くなるぜ」
その声は驚く程に冷たく感じた
「なんだと！」
それが更にレオリオを怒らせた
しかし、レオリオがハンゾーに近づこうとすると
2人の試験官がレオリオの前に立ちはだかった
「1対1の勝負に、他者は入れません。仮に、この状況であなたが手を出せば、失格になるのはゴン選手ですよ！」
試験官にそう言われレオリオは怒りを必死に抑えていた
すると
「大丈夫だよ……レオリオ……こんなの……ぜん……ぜん……平気さ……」
ゴンが膝を震わせながらまた立ち上がった
「ま、まだ……やれる……」
ゴンがゆっくりと顔を上げた
その目は真っ直ぐで、直視出来ないほど純粋で
まだ戦いの意思が感じられる熱い目だった
ハンゾーはゴンの足をすくいゴンをまた倒れこませると
ゴンの手を抑えてゴンの上に乗り
「腕を折る」
静かにそう言った
会場が驚きの静寂に包まれた
「本気だぞ、言っちまえよ、参ったと」
ゴンは少し驚いた表情を見せたがすぐに答えた
「嫌だぁあああああああ！」
____ボキッ____
嫌な音が、室内に響いた
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名無し - もっと作ってほしいです！続編見たい… (2023年2月20日 20時) (
レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Skin | 作成日時：2019年2月24日 20時
