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友達のために ページ22

「え? そうなの?」

イルミは視線をキルアから外しレオリオを見る

「当ったり前だ! この馬鹿!」

「そうか、参ったな……。あっちはもう友達のつもりでいるのか」

イルミは顎に手をあて少し考えたあと

「よし、ゴンを殺してAを幽閉しよう」

会場が張り詰めた

私は体が自然と震えだして壁に寄りかかった

クラピカとレオリオが私を守るようにして前に立つ

「殺し屋に友達なんていらない。邪魔なだけだから」

イルミは恐ろしいほど変わらない表情で淡々と告げる

そして私に視線を流した

目が合ったのは一瞬だった

その筈なのにまるで時が止まったように感じて

全身から汗が噴きでる

「彼はどこにいるの?」

最初にゴンに手を出すつもりなのか

イルミは扉の方に歩いていった

「ちょっ、ちょっと待ってください! まだ試合が……」

慌てて審判が止めに入るが

イルミは審判に視線も向けずに針を審判の顔に投げた

針が審判の顔に綺麗に刺さったかと思えば

審判の顔が歪に、醜く歪んでいった

その口からは苦しそうな嗚咽が溢れている

「どこ?」

「隣ノ控え室にィい……」

審判はもうイルミのなすがままになっていた

もう自分の意思で言葉を選ぶことが出来ないのだろう

審判はとうとう膝から崩れ落ちた

「どうも」

イルミはそれに目もくれず再び歩きだした

「レオリオ……!」

私は涙目でレオリオの腕を掴んだ

「お願い! 私なんかよりもゴンを助けて!」

レオリオは私を見て驚いた顔をしたあと

私の頭をぐしゃっと撫でると

「任せとけ! 行くぞクラピカ!」

「あぁ!」

レオリオとクラピカ、それにハンゾーも

扉の前に立ってイルミを制する

「参ったなぁ、仕事の関係上俺も資格が必要なんだけどなぁ……。ここで俺が殺しちゃったら、自動的に俺が落ちてキルが合格しちゃうねぇ」

イルミはあっと声を漏らした

「いけない。それはゴンをやっても一緒かぁ」

うーんとイルミは考えたあと

「そうだ! まず合格してからゴンを殺そう」

「てめぇ……」

レオリオはさらに青筋を立てた

「それなら仮にここの全員を殺しても俺の合格が取り消されることはないよねぇ」

イルミはネテロ会長に確認すると

「うむ、ルール上は問題ない」

ネテロ会長はジッとイルミを見たまま答えた

「聞いたかいキル。俺と戦って勝たないとゴンとAは助からない」

イルミはキルアを見て更に続けた

「友達のために俺と戦えるかい? 」

第8試合→←馬鹿野郎でクソ野郎



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名無し - もっと作ってほしいです!続編見たい… (2023年2月20日 20時) (レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Skin | 作成日時:2019年2月24日 20時

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