２３話目 ページ25
「久々に運転するな〜」
紘「そうなの？」
「うん。…半年以上前かな」
紘「それ…大丈夫？」
「任せてよ！」
紘「…不安だわぁ」
運転席に乗り込み、レンタルした車のエンジンをかける。助手席に下野が座ると、那月はBluetoothを繋げた
「好きなのかけていいよ」
音楽アプリを開いて、携帯を渡す
ガラケーの彼でも、那月のお陰で少しずつ扱いに慣れてきたようだ
紘「んー」
悩んでいる間に、アクセルを踏み車を出した
そして、下野がかけた曲は那月の3rdシングル
「『daydream』？」
紘「これ、好きなんだ俺」
「…わかるかも。私もこの歌詞好きで
LIVEで歌うと、感極まっちゃうんだよね(ｸｽｸｽ」
紘「『現実から離れた空想世界、目に見えるもの全てが真実じゃない』」
「『哀しみに囚われないで 隣には君がいる』」
その後は、色々な歌をかけ二人で熱唱しながら
車は埼玉県に突入した
紘「俺、最後に来たの何年前だろ。那月は？」
「…私も。紘さんと来たのが最後」
ってことは、もう三年前になるのか…
紘「んじゃ、行くか」
花束と線香を持ち、那月の両親。そして、
祖父母が眠る墓へと足を進めた
紘「お久しぶりです。暫く、顔見せれなくてすみません」
そう言って、火をつけた線香と花を添える
雪で覆いかぶさっていた部分を払いながら、その場にしゃがんだ
那月も隣にしゃがむと、目を閉じ手を合わせた
「久しぶり。お父さん、お母さん、私元気にやってるよ。仕事も有難いことに忙しくて、偶に疲れちゃうけど…でもね、紘さんが傍にいるから大丈夫だよ
応援してくれる仲間とか、ファンの人とかいっぱいいるから、頑張れるんだ
私、この業界が大好きだよ
だから、お爺ちゃんも、お婆ちゃんも私のこと見守っててね。」
そう言って目を開ける彼女の隣で、俺はしっかりと名前の刻まれた墓石を見た
紘「報告が遅くなりましたが、俺は那月さんとお付き合いさせて頂いてます。大切な娘さんは、俺がしっかりと守ってみせます。
だから、安心してください。
絶対に、幸せにします。
一生涯をかけて」
「…え？」
突然の言葉に驚いたのか、那月は大きな目を丸くして、その可愛らしい目で見つめてきた
紘「今日、ここに来たのは挨拶も兼ねてって言ったでしょ？
…那月を貰うための」
「貰うって…」
コートのポケットに手を入れ、誕生日に渡した時と同じサイズの、小さな箱を取りだした
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 257人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蜂蜜色(プロフ) - 白華さん» ありがとうございます〜！ (2020年6月26日 18時) (
レス) id: 47360ddac9 (このIDを非表示/違反報告)
白華(プロフ) - 蜂蜜色さん» 私もそまくん好きです!!出番増やしますー!! (2020年6月25日 23時) (レス) id: 3f0452cc14 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜色(プロフ) - 白華さん» 梶さんと壮馬くんと花江さんと下野さんが推しです〜！もう天国、、！ね (2020年6月25日 18時) (レス) id: 47360ddac9 (このIDを非表示/違反報告)
白華(プロフ) - 蜂蜜色さん» 好きな声優さんいましたか!?そう言って頂けてよかったです！(泣 (2020年6月25日 13時) (レス) id: 3f0452cc14 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜色(プロフ) - おぅふ← めちゃくちゃ尊い、、、！大好きな声優さんと関わってるなんて、、、！ (2020年6月24日 22時) (レス) id: 47360ddac9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白華 | 作成日時：2020年1月30日 19時
