大好きって言って IV 【赤羽業】

大好きって言って ２１７ ページ28

『おはようー』





「A！三者面談うける？」





『んー、受けないかなぁ。
お母さん忙しいし』



暗殺家業でね。




「茅野ちゃんは？」


後ろから、業が来た





「お母さんが忙しくて、私はやらないかな」






『そうなんだ！』


なんか、踏み込んではいけない。直感的にそう思った。





殺せんせーが入ってきた



「今日は、授業の時間使って進路相談をしたいと思います！」







進路相談ねぇ、、。



「もし、誰かが先生を殺せて地球が無事ならみなさんは中学卒業後も考えなければなりません
ま、殺せないから意味ないんですけどねぇ

一人一人、面談を行うので、進路希望がかけた人から来てください。
もちろん、相談中の暗殺もOKですよ。」






サラサラっと、書いた。



『…私が一番乗り？』





「Aもう決まってるの？」






『うん。じゃあねー』



私は、昔からウェディングプランナーになりたいと思っていた。






ｶﾞﾗｶﾞﾗと、建付けの悪いドアを開けた。



『殺せんせー、私はウェディングプランナーになりたい。
人の笑顔、幸せが好きだから。』






「Aさんっぽいですね。」







『それに、お姉ちゃんもなりたかった職業だから。』






「……失礼ですが、お姉さんはいまどの職業に？」






頭を横に振った



『…いないんだよ。すず姉。

この地球上のどこを探しても』







「………そうなんですね。」




察しただろう。





『殺せんせー、4年前の事故。
もう5年になる。

日航航空259便

その飛行機に、私のお姉ちゃんとお兄ちゃん達は乗ってたの。




それじゃあね、殺せんせー』




ｶﾞﾗｶﾞﾗと、扉を閉めた。








廊下を歩いていた私に殺せんせーの声は聞こえなかった。






「…まさか……そういうことか。」

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